さまざまな製品の分解や修理を手がけているiFixitは、同社の各種情報を提供しているiOSアプリがApp Storeから削除されたと発表した。削除理由として、iFixitは「Apple TV」「Siri Remote」の分解レポートを挙げている。
iFixitは、スマートフォンやタブレット、デジタルカメラといったガジェットを分解してレポートし、修理の容易さなどを評価してきた。Apple製ストリーミングビデオボックスApple TVと、同ボックス用リモコンSiri Remoteの分解レポートは、米国時間9月21日に公表していた。
レポートで分解したApple TVおよびSiri Remoteは製品版でなく、開発者向けにAppleから提供されたものであったという。iFixitは分解用として提供された訳でないと理解していたが、「分解という行為は当社のDNAに刻み込まれている」(iFixit)ことから、リスクを承知の上で実行したとしている。
Appleから「規約違反のため開発者アカウントを停止した」という内容のメールが届いたのは、その数日後。iFixitは開発者用アカウントでiOSアプリを配信していたため、アプリの公開もできなくなった。
iFixitはiOSアプリ削除を問題視していない。同社は以前からモバイルサイトの改良に注力しており、モバイル機器で必要とされる機能はすでにモバイルサイトに搭載済みだからだ。また、iOS 4時代からのコードを多く含む古くなったiOSアプリを修正することや、大きなバグのあるiOS 9に対応させることの手間を考えると、iOSアプリに開発リソースは割けない。そのため、新たにiOSアプリを提供する計画はないとした。
ただし、同社のiOSアプリはオープンソースであり、APIも用意しているので、興味があればライセンスに従って使ってよいそうだ。Androidアプリのサポートは今後も続ける方針だという。
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