Facebookは、シリア内戦による難民がインターネットにアクセスできるようにし、再定住先を探す間もコミュニケーションを取りやすくするよう国際連合と協力する意向だ。
Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は米国時間9月26日、国連総会での演説で、難民キャンプにおけるインターネット接続によって難民たちは支援団体からの支援を受けやすくなり、家族や愛する人たちとのつながりを維持できるようになると述べた。ウェブへのアクセスは生活の質を高めるカギを握るとZuckerberg氏は付け加えたほか、人々のコミュニケーションに役立つだけでなく、彼らを貧困から救い出す助けにもなると述べた。
Zuckerberg氏は、Facebookは貧困国や途上国での取り組みを続けると約束し、次のように述べた。「インターネットは単なるマシン間のネットワークではなく、われわれの時代において社会と経済の進歩を推進する大きな原動力となっている。1件の『いいね!』や1本の投稿記事が戦車や銃弾を止めることはないとしても、人々がつながり合えば、共通の理解に基づく共通のグローバルコミュニティーを築くチャンスがある」
Zuckerberg氏の約束は、FacebookやGoogleなどのテクノロジ大手が世界規模で接続性を拡大しようとしている現状を示す最新の動きだ。これらの取り組みがうまくいけば、さらに数十億人が両社のサービスを利用することになり、すべての人をつなげるというFacebookが掲げる目標や、世界中の情報を整理するというGoogleの目標を実現する助けになる。
難民キャンプにインターネットアクセスを提供することは、こうした取り組みの一面にすぎない。Facebookは、インターネット接続をへき地の村や町に提供できる衛星や航空機も開発している。Googleも、高高度の気球を利用して同様のプロジェクトに取り組んでいる。
これらのプログラムを批判する人たちは、こうした企業らは広告を主な収益源とする自社のサービスを使う人々を増やすことで、恩恵を受けると主張する。また、こうした企業はインターネットアクセスにおける事実上の独占状態を生み出そうともしていると不満を訴える人もいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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