Facebookは米国時間9月17日、ジャーナリストが執筆プロセスの一環として、トレンドになっている話題やソースコンテンツを監視できるダッシュボード「Signal」を公開した。
Facebookのメディアパートナーシップ担当ディレクターを務めるAndy Mitchell氏のブログ投稿によると、SignalはFacebookとInstagramの両方から情報を取得し、ジャーナリストに対して、「どの話題がトレンドになっているかを監視して、人々と『Page』がすべてのユーザーと共有した関連コンテンツを即座に表示(ランク付けはせずに時系列で表示)し、それらのトレンドの背景をより深く理解する」機会を提供するという。
このサービスは、CrowdTangleとStoryful、Facebook自身の「Media Solutions」APIのテクノロジを組み合わせて利用している。SignalのAPIは組み込み可能だ。つまり、コンテンツフィードに使用できるほか、イベントの記事を表示する手段として使うことも可能である。
戦略という点から見ると、Signalも報道業界の好意を得ようとするFacebook製品だ。同社は先週、「Mentions」アプリをすべての認証済みプロフィールにロールアウトし、ライブビデオフィードを放送したり、自分のフォロワー宛てに直接投稿したりできる機能を著名人に提供した。
同社は2015年、「Instant Articles」を公開し、ニュース好きのユーザーに対して、ネイティブにホストされる記事の提供を開始した。ユーザーにFacebookでより長い時間を過ごしてもらうことが狙いだ。さらに、同社はトレンドになっている話題をサイドバーに表示するようになった。
しかし、Signalの公開は、Facebookがメディアハブになろうと夢見ていることだけでなく、同社が自らのデータをより大きな規模で活用する方法を次々に見つけていることも示している。Twitterは自らのデータが持つ強大な力をずっと前から活用している。同プラットフォームはジャーナリストや政治家、金融トレーダーにとって、既に重要な資産となっている。
その一方で、Facebookは膨大な数のユーザーが日々生成する大量のデータを蓄積しているにもかかわらず、まだデータの代名詞にはなっていない。Facebookにとって、Signalのようなツールはさまざまな業界向けにデータ製品を発表する出発点に過ぎないのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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