[ブックレビュー]まず身につけたい--「すべての「学び」の前に鍛えるべきは、「教わる力」である。」

ディスカヴァー・トゥエンティワン
詳細:単行本(ソフトカバー) / 263ページ / ディスカヴァー・トゥエンティワン / 価格:1620円 / 著者:牧田幸裕 / 発売日:2015/07/30 / 外形寸法 (H×W×D):18.6cm×13.0cm×2.0cm / 重量:0.3 kg
内容:教える力よりももっと大切のは“教わる力”。教わる力が備わっていなければ、教わったことが身につくことも、そして人に教えることもできない。知識や技術をしっかりと吸収するためにもっとも身につけたい教わる力とは?
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 人は何かを教えるようになる前に、まず「教わる」立場になる。教わらないことには、教えられるようにはならないという、至極当然の流れだが、本書が指摘するのは、「教える力」を鍛える本は多いのに、「教わる力」について書かれた本がないことだ。

 子どもの時から、教わる機会の方が断然に多いのだから、「教わる」のは簡単なことだと、普通は思うだろう。だが実はそうではない。「教わり方」がまずければ、せっかく教わっても、自分の力にはならないようだ。

 たしかに、同じことを習っても、その知識や技術をしっかり自分のものにして、役立てたり、別の人に教えたりできる人と、そうではない人がいる。教わる力がある人は「どこをどのように教わればいいか」の「判断軸」ができていて、適切な取捨選択ができるという。判断軸がなければ、他人の意見に左右されて、どの道を進めばいいのか分からなくなるだけというのもうなずける。

 本書は、子どもから大人まで、教わる機会のある人なら誰にでも当てはまる内容だ。さまざまな立場で悩んでいる人や成功している人の例が多く示されるので、すぐに共感できる部分もあるだろうし、「こういう風になりたい」というモデルが見つかる可能性もある。教わったことを思うように吸収できていないと感じている人、そういう人が身近にいる人には救いの手となるだろう。

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