フリークアウトが「トルコ」に進出--現地のビジネス事情を聞く - (page 2)

アドテクは東南アジアの新興国よりも高度化

――トルコのIT市場の現状について教えて下さい。

 トルコのスマートフォン普及率は徐々に伸びています。通信方式は3Gから4Gに移行している段階で、Wi-Fiを使用する人が多い。通信費の支払い方法はプリペイドが主流です。利用されている端末はiPhoneが多く、その次がサムスンのGalaxy。ウェブサービスでは、Facebook、WhatsAppが人気です。アマゾンはまだ参入していません。

  • トルコのビジネス街 Leventの風景

 アドテクノロジの高度化の度合いでは、日本より少し遅れています。しかし、タイなど東南アジアの新興国よりは進んでいると思います。DSP、SSPはもちろんネイティブ広告など、海外のトレンドも入り込んでいます。

 スタートアップカルチャーは育ちつつある段階ですね。現地の投資家が盛り上げていることもあり、若い起業家は増えています。年に1度「スタートアップターキー」というイベントが開かれますが、トルコ発の企業の出展が増えてきています。

 ただ、国単体で見ると市場が大きくないため、スタートアップ企業でトルコの市場で上場する企業は少なく、多くは企業売却によるイグジットか、上場はせずに成長を続けることを目指します。トルコはシルクロードの終点と言われますが、ここに拠点を置く欧州の企業も多くあります。

――日系IT企業にとってビジネスチャンスはありますか。

 デジタル系の日系企業、外資系企業はまだまだ少ないのでビジネスチャンスはあると思います。アジアのマーケットを攻めようとしている地場のIT企業の日本市場への関心も高いです。

 民族対立や政情が混乱しており、市場が不安定なところがあることは注意点でしょう。しかし、トルコは地政学的優位性が高く、今後間違いなく成長する国です。これから勢いづく市場を盛り上げるためにも、もっと日系企業に進出してほしいと思います。そのきっかけをまずは当社が作らないといけないという使命感はあります。

――直近の展開について教えてください。

 まずは、現地の提携メディアを開拓すること。また、10月のサービス提供開始までに、10社以上の広告主を獲得したいです。


オフィスで働くスタッフの様子

(編集協力:岡徳之)

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