筆者は結婚式のようなフォーマルな場では腕時計をまったくつけないか、スマートウォッチではなく、旧来の腕時計をつけることが多い。Motorolaが変えようと狙っているのは、まさにそうした考え方だ。そして、「Moto 360 Fashion」とも呼ばれる新デザインの「Moto 360」であれば、確かにそうした考えも変わるかもしれない。
Moto 360 Fashionには、2種類のサイズが用意される。1つは本体の径が46mm、バンド幅が22mmで、これは2014年に発売された45mmの標準モデルよりわずかに大きい。もう1つは、本体がやや小ぶりな42mm、バンド幅が20mmのモデルだ。また、Motorolaは女性向け専用モデルもデザインしており、こちらは盤面の径が42mm、ストラップはスリムな16mm幅となっている。
米国での価格は300ドルからで、旧型よりも50ドル高くなった。モデルとバンドの選択によって価格は変わり、最も高価な組み合わせでは430ドルとなる。
新しいMoto 360は、以前と同様に丸型ディスプレイを採用し、画面下部に奇妙な帯状の黒い部分があるのも変わっていない。また、カスタマイズされた「Google Now」カードや、「iPhone」や「Android」機器からの通知を表示することができる。
大きな変更点は、本体に旧来の腕時計と同様のラグ(腕時計本体とバンドをつなぐ金具)が追加されたことで、これによって新しいバンドへの交換が容易になる。また、このラグのおかげでMoto 360 Fashionは手首にフィットしやすくなり、結果としてずっと快適に装着できるようになっている。リュウズは右斜め上、時計の文字盤で言えば2時のあたりの位置に移動した。だが、誤解のないようにしたいのは、このリュウズは回転せず、複数アプリをスクロールさせる機能もないことだ。これはディスプレイの照明を点灯させ、アプリメニューにアクセスするためのボタンにすぎない。
新しいMoto 360の変更点の多くは、見えないところにある。プロセッサは大幅に強化された。新型Moto 360は1.2GHzのクアッドコア「Snapdragon 400」を搭載し、RAMは512Mバイト、内蔵ストレージは4Gバイトだ。
また、内部には1日を通じて歩数をトラッキングするジャイロスコープと加速度計が搭載され、背面には光学式の心拍数センサーが埋め込まれている。本体の防水保護等級はIP67となっており、装着したまま食器を洗ったり、シャワーを浴びたりすることはできるが、プールに入ることはできない。
バッテリ駆動時間はわずかに改善されたものの、まだ人によっては短すぎると思われるかもしれない。46mmモデルは約2日間使用できるのに対し、42mmモデルでは最長で1日半ほどだ。
Wi-Fiには対応するが、「Apple Watch」に採用されているようなモバイル決済用の近距離無線通信(NFC)機能は搭載しない。また「Samsung Gear S2」に見られるようなセルラー機能もない。
また、ランニングが好きな筆者は、GPSも搭載しない点にがっかりしたが、同社はこれとは別にランニングやサイクリングを楽しむ人に訴求する製品として「Moto 360 Sport」を発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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