スマートフォンには写真や連絡先など重要な情報が大量に保存されているので、急に調子が悪くなると不安だ。データをバックアップしようとしても、外出先だとPCが使えないことも多く、電波状況の悪い環境だとオンラインストレージに頼れない。さらにiPhoneはメモリカードが使えないので、Androidデバイスと違ってメモリへのバックアップが不可能だ。
Appleは、そんな最悪の状況でもバックアップする方法を考案し、特許「Secure Ad Hoc Data Backup to Nearby Friend Devices」として2014年2月10日に出願。この特許が米国時間8月13日、米国特許商標庁(USPTO)のサイトで公開された(公開特許番号「US 2015/0230078 A1」)。この特許が実用化されれば、いざというときに大切なデータを失わずに済むかもしれない。
同特許は、電波状況が悪いなどの理由で携帯電話ネットワークにうまく接続できない場合、無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth、NFCといった別の無線通信技術を使って近くにある別の端末に直接接続し、データをその端末にバックアップする技術。
例えば、あらかじめバックアップ先とする許可を得ていた友人のiPhoneに自分のiPhoneからデータを送る、という実施例が記載されている。
さらに、「iCloud」などにバックアップ済みのデータはこの非常バックアップの対象から外したり、友人のiPhoneにバックアップする際に暗号化を施したりするケースも実施例でカバーされている。また、バックアップに有効期限を設け、一定期間が経過すると自動消去する仕組みも考えられている。
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