「Apple Music」は提供開始からの1カ月余りで、1100万人の試用ユーザーを既に獲得したという。
Appleのインターネットソフトウェアおよびサービス担当シニアバイスプレジデントを務めるEddy Cue氏は、米国時間8月6日に掲載されたUSA Todayとのインタビューで1100万人という数字を明らかにし、「現時点においては、その数に非常に満足している」と述べた。
Appleの携帯端末向けソフトウェアに対するアップデート「iOS 8.4」によって6月30日に提開始されたApple Musicは、「Spotify」「Pandora」「Rdio」といった他の音楽ストリーミングサービスに対抗して同社が打ち出したサービスである。最初の3カ月間は無料試用期間として提供されている同サービスは、個人向けプランで月額9.99ドル、6人までの家族共有プランで月額14.99ドルとなる。
Cue氏は、個人向けプランの加入数を明らかにしなかったが、それよりも高額な家族プランに200万人が既に加入していると述べた。
しかし無料試用期間に同サービスを利用する1100万人のユーザーのうち、どれだけが実際に月額料金を支払ってApple Musicを利用し続けるだろうか。それは、提供される音楽にもよるが、サービスの使いやすさにもよる。まだ初期段階にあるApple Musicは、ユーザーからの批判も既に浴びており、楽曲の識別誤りやプレイリストの重複といった問題を中心に不満が寄せられている。
Cue氏は、提供開始直後の不具合を認め、「一部のユーザーに何らかの問題が生じていることを認識しており、落胆させて申し訳ないと思うが、これらの問題に対処できた時点で直ちにアップデートをリリースする」と述べた。
1100万人全員が有料化後も会員にとどまったとしても、Apple Musicの有料会員数は、Spotifyアカウントを有料で利用する2000万人の半数強にしかすぎないことになる。また、Spotifyの会員数は急速に増加している。2014年5月の時点で、Spotifyの有料会員数は1000万人、アクティブユーザー数は4000万人だった。2014年末にはその数が、それぞれ1500万人と6000万人にまで増加している。現在では2000万人の有料会員に加え、7500万人のアクティブユーザーがSpotifyを利用している。
Appleは、Apple Music加入者数の目標を1億人以上と定めていると報じられていると、USA Todayには記されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」