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公園の管理人は“遊び”に口出さない--nanapi古川氏が語る「コミュニティマネジメント」 - (page 2)

藤井涼 (編集部)2015年08月04日 12時00分
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どっぷり浸かりながら“流されない”こと

 コミュニティマネージャーである久間氏の仕事内容は大きく分けて、アプリの「開発(コミュニティ設計)」と「運営(コミュニティ管理・運営)」の2つ。まず、開発ではカテゴリの仕様決めといった、ディレクションなどにも深く関わる。この際に、日々ユーザーと接しているからこそ気づける細かいニーズなども汲み取って、エンジニアやデザイナーと共有する。また社内からもアイデアを募るなどして、全社的にサービスへの理解を深めておくことで、協力を仰ぎやすい体制にしておくことも重要だという。

 「(社内のエンジニアなどを)納得させるために、そこまでデータなどは用意しない。エイプリルフールに、ユーザーのプロフィールがタンポポになる『春のタンポポ大フィーバー作戦』という企画を実施したが、なぜそれをやるかを言葉では説明しづらく、社内はキョトンとしていたが、気持ちを汲んで機能を実装してくれた。結果的に、この企画は大ヒットした」(久間氏)。


「アンサー」でのコミュニティマネージャーの仕事

 運営では、4~5人いる監視・カスタマーサポートのスタッフを教育し、「場が荒れていないか」「NGワードをつぶやいているユーザーがいないか」など、個々がサービスポリシーに沿った判断をできるようにする。ポリシーに違反したスポットは削除したり、運営からアナウンスをしたりする。それに対してクレームをしてきたユーザーにも対応する。

 また、アンサーではその瞬間に出会ったユーザー同士がコミュニケーションする“一期一会”を大切にしていることから、ユーザーから「友人を検索したい」といった問い合わせがあっても、サービスのコンセプトを明確に伝えて断ることで、理解を得るようにしている。さらに、公式アカウントのネーミングやお知らせの文言なども久間氏が考えており、アンサーのユーザーに受け入れられやすいテイストなるよう気を配っているという。

 コミュニティマネージャーに必要なスキルは、「自身もユーザーとしてコミュニティにどっぷり浸かりながらも流されないこと」と古川氏は話す。たとえば、コミュニティ内で9割が「赤が良い」と話している時に「黒が良い」とは言い出せず、つい同調して赤と言ってしまうことはある。そうしたユーザーの“本音”を見抜き、コミュニティを正しい方向に導ける力が、コミュニティマネージャーには求められるという。

 「コミュニティでは『男の子が好きな女の子をいじめる』みたいなことが、いろいろなパターンで起きている。『ブスだと言っているからあの子のこと嫌いなんだ』という感じで見てしまうと失敗する」(古川氏)、「表面上は荒らしているように見える人が、実はすごくこの場所のことが好きで、みんなに見てほしい気持ちが高まりすぎてそういうことをしてしまう。そういう人を見ると愛おしくなる」(久間氏)。

 また、リアルでのコミュニケーションは、性別や年齢に加えて、仕草や表情、声のトーンなど、相手から得られる情報量が多いが、ネットのテキストコミュニケーションでは、そうした相手の温度感が伝わりにくい。その中で、いかに会話の流れを読み取るかということも、良質なコミュニティを構築する上で重要な要素になるとした。

 今回紹介したのは、あくまでもアンサーのケースだが、久間氏のように「社内の誰よりもサービスを理解しながら、時には厳しい決断もできる」人が、コミュニティマネージャーには適していると言えそうだ。

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