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シャープ、最終赤字339億円に--否定から一転液晶テレビの分社化も視野

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  • 2016年3月期第1四半期決算概要

 シャープは、2016年3月期第1四半期(4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比0.2%減の6138億円、営業損益は前年の46億円の黒字から、287億円の赤字に転落。経常損益は前年の54億円の赤字から大幅に悪化し、333億円の赤字に、当期純損失は前年の17億円の赤字から339億円の赤字に膨らんだ。

完全否定から一転、液晶テレビ分社化も視野


シャープ代表取締役社長の高橋興三氏

 シャープ 代表取締役社長の高橋興三氏は、「2015年5月の予想では、売上高が6000億円台、営業利益はマイナス300億円程度。いずれもほぼ想定通りの結果となった。売上高がほぼ横ばいとなったのは、欧州テレビ事業のビジネス転換や、北米太陽光発電開発子会社売却による販売減、中国市場におけるスマートフォン用液晶の競争激化の影響などがあったが、カメラモジュールデバイスが大幅に伸長したのが要因。また、減益要因は、モバイル機器向け液晶の計画的な生産調整を行い、在庫販売を強化したこと、液晶テレビの流通在庫対策などの構造改革費用の増加にある。電子デバイス部門の売上高が大幅に伸長したものの、5部門で前年同期実績を下回った」とした。

 さらに、「5月に公表した中期経営計画では、事業ポートフォリオの再構築、固定費削減の断行、組織・ガバナンスの再編・強化といった3つの重点戦略を打ち出したが、いずれも着実に進捗している」とし、事業ポートフォリオの再構築では、新たに中国ハイセンスグループと、米州液晶テレビ事業において提携し、生産および販売から撤退。ブランドライセンスビジネスへと移行することを示した。また、固定費削減の断行においては、国内における希望退職の募集を開始し、海外でも人員削減に着手。本社の土地、建物の売却についての入札手続きを開始したことに触れたほか、緊急人件費対策として、給与削減および賞与カットの実施、福利厚生や諸手当も見直すとした。組織・ガバナンスの再編・強化においては、下期からスタートするカンパニー制を見据えて、6月1日付けで、4事業統括体制と、1事業本部体制に再編した。

 「人員削減については、8月4日までが募集期間であり、現時点での応募人員数の公表は控える。残念なことだが、進捗は計画に対して、それほどビハインドしていない。今は、情報の透明性が必要であり、私からの発信を強化している」という。

 また、「液晶テレビ事業の分社化については、5月時点では完全に否定したが、今はいろいろなことを含めてさまざまな可能性を考えている。一度決めたことに固執するのではなく、制約を持たずに幅広く考えたい。完全分社化もありうる」とした。

 なお、第1四半期末の有利子負債は、優先株の払込資金による借入金返済によって、前年度末から1996億円減少し、7746億円となり、純有利子負債も1553億円減少して、5604億円となった。「今後も在庫の適正化や固定資産の圧縮などに努める」としている。自己資本比率は1.5%から、12.3%に増加している。

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