編集記者のアンテナ

ニコ生:ミジンコの「お見合い」名場面集--占部教授の独占コメントも

井指啓吾 (編集部)2015年07月25日 12時00分
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 観察開始直後の様子。
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 観察開始直後の様子。

 CNET Japanの編集記者が日々の取材や暮らしの中で気になったサービスやユニークなガジェット、驚きの技術、ウェブで話題のトピックなどを独自の視点で紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。今回は井指(いさし)が担当します。

 交尾の仕方を忘れたミジンコのメスに“お見合い”の場を設けて20時間見守る番組が、7月18~19日にかけて、ニコニコ生放送で放映されました。交尾は失敗に終わりましたが、勝手ながらその名場面をまとめます。


左下がミジンコのオス、右下がメス(提供:niconico)

 その前に……彼女らはなぜ交尾をしないのでしょうか。また、どうして交尾をさせる必要があるのでしょうか。

 ミジンコ研究の第一人者であり、今回の生放送に協力した東北大学大学院生命科学研究科の占部城太郎教授によれば、ミジンコは普段、メスの単為生殖で増えていきますが、環境が悪くなるとオスを産み、有性生殖をして休眠卵という特別な卵をつくります。これにより、環境に不適な時期を乗り越えて、よい条件が整った時に孵化、そこからまたメスだけで増えていくそうです。

 しかし、今回観察した日本に生息するミジンコは、交尾をせずとも休眠卵を作ることができる特殊なタイプ。環境が悪くなるとオスを生むものの、交尾はしないといいます。


東北大学大学院生命科学研究科の占部城太郎教授。中継現場は東北大の研究室(提供:niconico)

ミジンコは単為生殖で増える(提供:niconico)

 交尾をしなくても子孫を残せるのなら絶滅の心配はなさそうですが、占部教授は「メスだけで増えるというのは、クローンが生まれるということで、個性がまったくない。一人が風邪をひいたらみんな風邪をひいてしまうような状態」と説明します。

 また、「生物は少しずつ突然変異が起こっていて、交尾をしないと悪い遺伝子がたまってしまい、ついには悪い遺伝子に冒されて治せなくなってしまう」とのこと。ミジンコはおよそ数千年で絶滅してしまう、とする研究者もいるそうです。


ミジンコの構造(提供:niconico)

 数千年はずいぶん先の気がしますが、占部教授らの研究(PDF)により、「日本に生息するミジンコは数千年前、アメリカ大陸から渡ってきた」ことがわかりました。そのため、そろそろ「集団としておしまいの時期にさしかかっている」と占部教授は懸念しています。

 なお、日本に生息するミジンコの親戚(米国にいる集団)は有性生殖をするそうで、日本のミジンコも数千年前には交尾をしていた可能性があるとのことです。

 番組は約26万人が視聴し、約22万件のコメントがつきました。占部教授の独占コメントは名場面集の最後に。

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