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スマホが家の“鍵”になる「Akerun」--ホテル、不動産、オフィスにも - (page 2)

藤井涼 (編集部)2015年06月27日 07時30分
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購入者の反応は?--企業との連携も

 4月23日に一般販売を開始したAkerun。台数は非公開だが「販売は好調で、問い合わせもかなり多い。社員総出でサポートしている状況」と河瀬氏は手応えを語る。購入者の半数は個人などの一般ユーザー。もう半数は、飲食店や小規模なオフィス、コワーキングスペースなどの法人だ。中には、空き家シェアサービス「Airbnb」のオーナーが購入するケースもあるという。

 購入者に特に好評だったのは、ドアを締めたあと自動的に鍵がかかるオートロック機能。「僕らはスマホで鍵が開くことに可能性を感じていたが、それ以上に鍵を閉める手間がなくなったことが喜ばれている」(河瀬氏)。一方で、サムターンにはいろいろな形状があることから、Akerun本体の取り付けに苦労する人も少なくないという。現在は、4種類のアタッチメントを同梱しているが、今後はより手軽に取り付けられる方法も模索していきたいという。


Akerunの背面

 企業との連携も進めている。NTTドコモ、NTTドコモ・ベンチャーズと実施しているのが、国内ホテルでスマートロックを活用した「39HOTELSプロジェクト」。アプリで事前にチェックインすることで、フロントでの鍵の受け渡しの待ち時間をなくしたり、多言語対応などの手間も省けるようになるとしている。

 また、不動産情報サイト「HOME’S」を運営するネクストとは、不動産物件の内見時にスマートキーを活用する「スマート内覧」の試験運用をしている。仲介会社がアプリから内覧したい物件を選ぶと管理会社に通知され、管理会社が承認するだけで、仲介会社の持つスマートフォンがその物件の鍵になる。これにより、仲介会社は内覧のたびに管理会社に鍵を取りにいく必要がなくなるほか、管理会社も鍵の管理が楽になり、どの物件がどれだけ案内されているかが把握できるようになる。


「スマート内覧」のイメージ(記者発表会より)

 さらに、三井不動産とは空きオフィスを活用した「どこでもオフィス」を展開。同社では全国で約300棟のビル、約80万坪のオフィス床を運営しており、さまざまな用途に柔軟に対応できるようにあえて満室にはしていないのだという。その一方で、空室の有効利用が課題となっていた。そこで、空室に机や椅子、通信環境などを整えることで、ワンタイム利用ができるスペースとして提供する。

「ドア一体型のロボットを作りたい」

 「僕らのミッションは物理的な鍵をなくすこと」と意気込む河瀬氏。将来的には、家だけでなくあらゆる鍵を集約してスマートフォンで管理できるようにしたいという。ただし、端末のバッテリが切れてしまうと使えないといった問題もあることから、物理的な鍵と完全に置き換わるとは考えておらず、よりスマートに鍵の開け閉めができる新たな選択肢として提案していきたい考えだ。

 今後は、スマートウォッチなどの端末にも対応する予定。また、ゆくゆくはスマート家電などとも連携し、その日の天気や電車の時刻を教えてくれたり、帰宅時間に合わせてテレビや照明をつけてくれるといった機能も提供していきたいという。

 「僕らはスマートロックロボットと呼んでいるが、ドア一体型のロボットを作ってみたい。ドアは気持ちのオンオフが明確に切り替わる仕切りでもある。家を出るときには応援してもらいたいし、帰ってきたら癒してほしい。また、玄関は鍵の管理や靴、傘の確認など、精神的な壁にもなっている。それを取り除けるコンシェルジュのようなロボットにしていきたい」(河瀬氏)。

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