ドア錠をスマートフォンで開閉可能にする後付けスマートロック製品が増えている。今回紹介するのは、オーストリアのNoki Home SolutionsがクラウドファンディングサービスKickstarterで支援募集中の「Noki」だ。その特徴は、スマートフォンのGPSと連携してユーザーの居場所を認識し、帰宅すると自動的に解錠する機能である。
Nokiは、欧州で使われている標準的なドア錠に後付けできるスマートロック。既存のドア錠を取り外す必要はなく、ドア内側の錠に被せてネジで固定する5分程度の作業で済む。開閉は、専用のAndroidまたはiOSアプリケーションを使って行う。
通常は、同アプリケーションがGPSとBluetoothを利用してユーザーの居場所を確認し、ドアから離れれば自動的に鍵をかけ、帰宅すると鍵を開ける。そのため、ペアリングしたスマートフォンを取り出して操作する手間が省ける。バッテリは単3形電池を使用し、4800回の開閉が可能という。1日に16回開け閉めするとしたら、約10か月使える計算だ。
無線LAN(Wi-Fi)オプション「Noki Bridge」を取り付けると、Bluetoothの電波が届かない場所からでも操作可能となる。世界中どこにいてもネットワークが繋がっていれば開けられるので、例えば、友人が訪ねてきたときに遠隔解錠して先に上がっていてもらう、といった使い方が考えられる。
また、AndroidスマートフォンまたはiPhoneを持っている人に対しては、電子的な“合鍵”をメールやSMS経由で渡せる。この合鍵は発行者が使用制限をかけられるので、物理的な合鍵を使ってもらうより安全性が高い。
Noki Home Solutionsは、スマートフォンを使わず鍵を開閉できるBluetoothリモコン「Noki Fob」を用意するほか、スマートウォッチ用アプリケーションも提供したい考え。さらに、Nokiにさまざまな機能を付加できるよう、API開示も検討している。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間6月26日までだが、記事執筆時点(日本時間6月18日16時)で目標額12万5000ユーロを大きく上回る32万ユーロ以上の資金を集めている。
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