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イベント「Atmosphere」に見るグーグルが働き方を考える理由

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 東京の六本木ヒルズでグーグルが開催しているイベント「Google Atmosphere Tokyo 2015」の2日目。基調講演の冒頭、Google for WorkグローバルマーケティングシニアディレクターのChris Farinacci氏は、「2日目は人を中心に話をしていきたい」と切り出し、Google アジア太平洋(APAC)地域担当プレジデントのKarim Temsamani氏をステージに呼んだ。

Karim Temsamani氏
Google アジア太平洋地域担当プレジデント Karim Temsamani氏

 Temsamani氏は、「働く人の生み出すイノベーション組織とは? 環境とは?」と題して講演。「日本のスマホユーザーは、スマホの流れを変える鍵を握っている。アジアのスマホユーザーは欧米諸国よりも検索の利用率が高く、ショッピングの利用も多い。日本によって、Googleは変化したといえる」と説明した。

 続けてTemsamani氏は「日本の企業が今後10年生き残るには、企業がコンシューマーの流れにどう適用するのか、それらの技術をいかに効率よく活用するかかが重要である。吉本興業は、デスクトップよりもスマホで動画が視聴されていることが多い点に着目して取り組んでいる。これはインターネットによるグローバルの広がりにあわせて、同社の海外ビジネスの広がりにもつながっている」と指摘した。

 「TOTOは、ASEAN(東南アジア諸国連合)でGoogle Appsを活用し、今後は全社規模でITインフラをクラウドへと刷新。このインフラを活用して、グローバル展開を加速している」とし、Googleのサービスを導入した事例を交えて紹介。「これらの企業では、簡単にできることから始めている。まずは今できることからデジタル化していくことが大切である」と述べた。

岩村水樹氏
グーグル CMO APAC地域ブランド&マーケティング担当Googleマネージングディレクター Women@Google Japan チャプターチェア 岩村水樹氏

ソフトにスマートに働く

 「Women Will:女性が働き続けられる社会へ-働く意識の改革とテクノロジーで、実現する新しい働き方」をテーマに講演したのは、グーグルの最高マーケティング責任者(CMO)を務め、APAC地域のブランド&マーケティングを担当するGoogleマネージングディレクターでもあり、そしてWomen@Google Japanのチャプターチェアである岩村水樹氏だ。

 岩村氏は、「Googleではアジア太平洋でWomen Willの活動を行っており、女性の可能性とテクノロジの組み合わせで、女性が働きやすい環境を実現したいと考えている」と説明。具体的には、情報へのアクセス、起業・ビジネス支援、サイエンス教育の支援、働き方の改革という4つの観点から取り組んでいることを紹介した。

 「各国ごとに内容は異なるが、日本では、テクノロジを使った働き方の改革に取り組んでおり、特に“Happy Back to Work”と呼ぶ活動を行っている」(岩村氏)

 日本では、60%の女性が子供を出産すると会社をやめてしまうという状況にあるものの、女性が家庭の外でも役割を持つことが大切だと考えている女性が71%いることを示しながら、「女性が会社に復帰できない背景には、長時間労働の仕組みや柔軟性がない、ハードな働き方をしなくてはならない環境となっていることが挙げられる。グーグルでは、ソフトに働く、スマートに働くことにフォーカスしている。いつでも、どこでも、共同作業ができる環境を作ることが大切。そうすれば、働く女性が1000万人増えることになる」と語った。

 Happy Back to Workでは、すでに3000ものアイデアが集まり、70社が実践しているという。

 また、「未来への働き方コンソーシアム」を発足し、KDDIや日産自動車、広島県とともに、柔軟な働き方の実証実験に取り組んでいることも紹介した。「これらの活動を通じて感じたのは、スマートな働き方への改革は、産休などの特別な人のためのものではなく、すべての働く人のためのプログラムとして取り組むことが大切」(岩村氏)

福地真美氏
経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室長 福地真美氏

 続いて、経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室長の福地真美氏が登壇し、「イノベーションは多様な人材の活躍から企業の成長と女性活躍推進」と題して講演。福地氏は「日本では、子育てに差し掛かる30代の女性が仕事をやめてしまうことが多い点が調査から明らかになっている。これはほかの先進国にはない」ことを明らかにした。

 「女性の管理職や役員が少なく、女性の活躍の場が限定されているほか、経済と政治で男女の格差が大きく、142カ国中104位である。ジェンダーギャップを埋める必要がある。企業経営におけるダイバーシティは、ニーズに応じた製品開発、安定的な資金調達、リスク回避、優秀な人材の確保といったメリットがある。女性を活用している企業ほどROE(株主資本利益率)が高いという調査結果が出ている。女性が活躍する企業を後押ししていきたい」(福地氏)

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