Microsoftは米国時間5月11日、海底光ファイバケーブルへの投資を拡大する一連の提携を発表した。これにより、世界中にある自社のデータセンターを結ぶ計画だ。
Microsoftによると、同社は北米を大西洋経由で英国、アイルランドと結ぶ2本のケーブルについて、ファイバプロバイダーのHibernia、Aqua Commsと契約を締結したという。それらのケーブルはカナダのハリファックス、アイルランドのバリンズピトル、英国のブリーンを通る。
太平洋を経由するアジアルートも計画中だ。Microsoftによると、同社はオレゴン州ヒルズボロを中国、韓国、台湾、日本と結ぶ「The New Cross Pacific Cable Network」の構築に関して、China Mobile(中国移動通信)、China Telecom(中国電信)、China Unicom(中国聯合通信)、Chunghwa Telecom(中華電信)、KT Corporationとのコンソーシアムに参加したという。コンソーシアム契約の一環として、Microsoftは米国に最初の物理的な地上局を建設する予定だ。
Microsoftは9カ月前から海底光ファイバネットワークの拡大に取り組み、投資してきたが、今回の投資はその最新のものだ。同社はそのネットワークを使って、「Microsoft Azure」や「Office 365」など、拡大するクラウドサービスのポートフォリオをサポートしたい考え。Microsoftによると、海底ケーブルはデータをより高速に、世界中のより多くの場所に送信するのに有効だという。
しかし、おそらくさらに重要なのは、クラウドのコストが下がり続ける中、Microsoftは新しいケーブルのおかげで、ライバルに後れを取るのを避けられる、ということだろう。FacebookとGoogleはアジアへの海底ケーブルに既に投資している。
Microsoftのネットワークイネーブルメント担当マネージングディレクターのDavid Crowley氏はブログ投稿で、「これらの投資で未来に目を向けるとき、われわれは次のように考える。Microsoftは自社のクラウドサービスを最も信頼性とアクセシビリティ、セキュリティに優れたものにするため、必要なすべての要素を揃えている、と当社顧客は考えてくれるだろう」と述べた。
「クラウドとインフラストラクチャの分野の競争は過熱する一方だ。しかし、それはクラウドやインフラストラクチャだけで勝利できる戦いではない。全体的な技術革新と、『海から空まで』顧客に価値を提供することも必要だ」(Crowley氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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