Microsoftは以前、「Windows 10」テクニカルプレビュー版の公開ペースを加速化させると述べていたが、その言葉は本当だった。
同社は米国時間4月29日、「Windows Insider Program(Windowsインサイダープログラム)」に参加しているユーザーに対して、「Build 10074」を公開した。なお、このビルドはFast(高速)リングを設定しているユーザーだけでなく、Slow(低速)リングを設定しているユーザーにもWindows Update経由で配信されている。今回のアップデートは、前回の公開からわずか7日後、その前の公開から約30日後に実施された。
Build 10074では、Windowsデスクトップ上のウォーターマーク表示に対してちょっとした変更が施されている。「Technical Preview」(テクニカルプレビュー)となっていたウォーターマークが、新たなビルドでは「Insider Preview」(インサイダープレビュー)となっている。これは、およそ90日後に迫った正式版のリリースを意識した変更に違いない。
今回のリリースで驚いたのは「Aero Glass」インターフェースの復活だ。ユーザーインターフェース要素の一部を半透明にするというこのエフェクトは、「Windows Vista」で登場し、「Windows 7」で洗練されたが、フラットデザインが採用された「Windows 8」のユーザーインターフェースで姿を消していた。また、Microsoftは今回のビルドでA/Bテストを実施している。つまり、半数のユーザーに配信されるビルドではスタートメニューやタスクバーに半透明のエフェクトが採用され、残りのユーザーに配信されるビルドではブラー(ぼかし)効果が入った「すりガラス」状のエフェクトが採用されている。
また、今回の最新ビルドでは、先週公開されたビルドに存在していた気まずいバグも修正されており、Windowsデスクトップアプリをタスクバーにピン留めしておかなくても、スタートメニューから起動できるようになっている。
今回のビルドを紹介するMicrosoftのブログではその他の改善点として、スタートメニューと「Cortana」を統合するビジュアル上の変更や、Cortanaへの機能追加(例えば気象情報や、株価情報を照会できるようになった)、タスク切り替えショートカットの動作の改善、タッチ操作に対応したハイブリッド型デバイスにおける「Continuum」の改良などが挙げられている。
Windows 10をインストールしているすべてのユーザーは、 Windows Update経由でこの最新ビルドを入手することになる。またこのビルドはISOイメージとしても提供されており、クリーンインストールや仮想マシン上へのインストールも可能となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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