オンラインでオーダーメイドシャツを注文できるサービス「Original Stitch(オリジナルスティッチ)」が4月3日、サービスインから1周年を迎えた。これまでに、ユーザーが自分でデザインしたシャツを販売できるプラットフォームを設けたり、体の10カ所を採寸して注文できる「フルオーダー」に対応させたりするなど機能を拡充してきた。
「オーダーメイドの市場を拡大させたい」とサービスを運営する米BleuFlamme LLCのファウンダー兼CEOであるJin Koh氏は意気込む。矢野経済研究所の調査などによれば、男性用シャツの日本市場規模は約3000億円で、そのうちオーダーシャツは100億円の規模しかない。「20年前からあまり変わっていない」(Jin氏)この市場を拡大するため、Original Stitchは普段既製品を購入している人にもオーダーシャツに興味をもってもらえるようサービスの利便性を高めている。
現在の会員数は約8万6000人で、国内では2万8000人。登録者全体で実際にシャツを購入したのは約5%(約4200人)で、そのうち約90%(約3780人)はオーダーシャツを購入するのが「初めて」だったという。また、Jin氏によればオーダーシャツの購入者は通常50代以上が多いが、Original Stitchでは25~40歳による購入が目立つそうだ。
この1年、日本の工場との連携も強化した。毎月、Jin氏が直接工場に出向いてサービスに関する打ち合わせをしているという。「それぞれと密に連絡をとりながらシステムを構築している。他社からシステムを真似される可能性はあるが、工場との連携までは真似できないだろう」(Jin氏)。
4月には、Original Stitchと日本の工場との絆を感じさせる「着物シャツ」を8種類、約200着用意した。価格は495~995ドルで、主に日本以外のユーザーに向けて販売する。
また今後、オーダーメイドシャツの注文サービスを女性向けにも展開する。「現在でも、ボタンの配置が逆になるだけで、女性の体形にあったシャツは作れる。それをしっかりと女性向けに提供したい」とJin氏は語る。工場を国外に出す計画もある。関係各社と話を進めており、すでに現地でオーダーメイドの技術を教育しているという。なお、日本から注文があったものは、配送料を抑えるために日本の工場で生産するとのことだ。
「日本の工場では処理しきれないほど受注している。世界展開を今後さらに進めていくこともあり、国外に工場を置くことを決めた。『ジャパンクオリティ』は変わらない。これまでの『メイドインジャパン』を、今後は『メイドバイジャパニーズ』として展開していく」(Jin氏)。
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