サムスンの「Galaxy S6」がBMWだとしたら、「Galaxy S6 edge」はFerrariだ。ハンドバッグにたとえるなら、S6はCoachで、S6 edgeはChanelだ。確かに、それほど極端な違いはないかもしれないが、筆者の言わんとすることは分かってもらえたと思う。S6 edgeはS6のデザイナーバージョンと呼ばれる権利を勝ち取った。その分、価格は高くなっている。
丸みを帯びた両側面が生み出す大胆で革新的なデザインは、初めて製品化された両側曲面ディスプレイというだけでなく、現時点で最高のスマートフォンスクリーンでもあるのかもしれない。S6とS6 edgeは、主なスペックはすべて共通で、カラーバリエーションもほとんど同じだが、S6 edgeのルックアンドフィールはS6とはまったく別物で、はるかに高級なデバイスという印象を受ける。ユーザーが買いたくなる「Android」スマートフォンだ。
ただし、それは肝心な部分に触れるまでの話だ。実際のお金が関わってくると事情が変わるだろう。米国でのS6 edgeの価格は、契約を結んだ場合でS6より100ドル高く、契約なしの場合は約100~130ドル高い。また、ストレージ容量が大きくなるごとに100ドル上乗せされる。
ここで迫られる選択は、S6 edgeの最先端のデザインに多くお金を払うか、それとも、その分の金額をS6の大容量ストレージモデルの購入に回すべきか、ということかもしれない。幸い、標準のGalaxy S6もS6 edgeとほぼ同じハードウェアを採用しており、非常に魅力的なスマートフォンだ。また、S6 edgeを見送って、より価値の高いS6を選んだとしても、体験できないことはそれほど多くない。
したがって、使ったお金でなるべく多くのものを手に入れたい人は、S6を選ぶといい。しかし、より豪華で個性的なスマートフォンが欲しいなら、迷わずS6 edgeを選択すべきだ。
サムスンは以前から、Galaxyシリーズで複数のモデルをリリースしている。しかし、同社が2種類の姉妹モデルを同時に発表、リリースしたのは、2015年のGalaxy S6ラインアップが初めてだ。ただ、誤解してはいけない。両モデルのハードウェア面の違いは、およそ表面的なものだ。
S6の側面は角張っているが、S6 edgeは両側面が丸みを帯びており、スクリーンの曲面部分が側面を覆って背面との境目まで延びている。S6 edgeの方が薄く感じるが、最も厚い部分ではS6より少しだけ厚みがある。重量はS6 edgeの方が少しだけ軽い。S6 edgeでは、電源ボタンとnano-SIMカードスロットも上部に移されている。
Galaxy S6 | Galaxy S6 edge | |
---|---|---|
サイズ(mm) | 143.4×70.5×6.8 | 142.1×70.1×7.0 |
重量(g) | 138 | 132 |
バッテリ容量もS6 edgeの方がわずかに多い。おそらく、ナイトモードで「Edge」ディスプレイを使う必要があるからだろう。バッテリ容量は、S6 edgeが2600mAhで、標準のS6は2550mAhだ。米CNETが動画を連続再生するテストを実施したところ、S6 edgeのバッテリは平均13.5時間持続した。S6の平均12.4時間より1時間長い。これらのテストでは、現実世界での持続時間(特に、ナイトモードなどのEdgeスクリーン機能を頻繁に使用した場合)を考慮していないことに注意してほしい。
S6とS6 edgeはいずれもゴールド、ブラック、ホワイトが用意されているが、サムスンは各ラインアップに別のカラーを追加している。S6 edgeのカラーバリエーションには宝石のようなエメラルドグリーンがあり、S6にはトパーズブルーがある。
ユニークなスクリーンと、先述した数点の細かな違いを除けば、S6 edgeは標準のS6と同じだ。いずれも同じ1440pのウルトラHDスクリーン、16メガピクセルカメラ、「Exynos」オクタコアプロセッサを搭載する。
それがパフォーマンスや日常の使用にどう影響するかについては、Galaxy S6のレビュー記事に詳しく書いている。S6 edgeが提供する体験はS6と同じなので、安心してほしい(異なる点はスクリーン機能と洗練されたデザインだけだ。この2つは本当にクールである)。
Galaxy S6 edgeという製品名は、5.1インチの金属製ボディの両端を覆う曲面ガラスが由来だ(「edge」は「端」を意味する)。スクリーンの曲面部分は背面との境目まで延びており、両側面に左右対称の隆起を形成し、ガラス自体に泡が平らになったような効果を与えている。
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