楽天と日本郵便は、ゆうパックの受取ロッカーサービス「はこぽす」で連携する。4月9日から10月末までの間、楽天市場に出店している約300の事業者で購入した商品の受け取りで試行的にサービスを提供する予定という。
はこぽすは、渋谷郵便局や世田谷郵便局など都内の集配業務を受け持つ郵便局25局に設置。はこぽすを利用できる荷物のサイズは3辺計100cm以内で、長辺58cm以内、短辺40cm以内、高さ37cm以内。重量は30kg以内。代金引換、冷蔵・冷凍、着払いなどのオプションが付く場合には利用できない。
楽天では同じくロッカーを使ったサービスとして、2014年5月から、楽天市場専用の宅配ロッカー「楽天BOX」を関西で試験運用している。当初、大阪市営地下鉄なんば駅と関西大学構内に設置。その後、西日本鉄道の福岡(天神)駅と薬院駅にも設置した。なお、すでに関西大学構内のロッカーは利用を中止したという。
楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏によれば、楽天BOXの利用率は同社が想定していたよりもはるかに高いという。そのため、今回はこぽすで連携できるよう日本郵便に話を持ちかけたそうだ。
今後、はこぽすと楽天BOX以外の配達サービスを始める可能性もある。「楽天市場としては、さまざまな配達ニーズに応えていきたい。日本郵便とできることは一緒に、それではカバーできない地域などは他の手段を考える」(三木谷氏)。
10月末までの試行期間後の詳細は未定だが、日本郵便代表取締役社長の髙橋亨氏は本格導入に前向きだ。「ロッカーの立地ごとに、どういった時間帯に利用されるかなどのデータを見極めながら本格導入を考えていく。(はこぽすは)便利であることに間違いはないので、どういった形で拡充していくかという内容になる」(髙橋氏)。
なお、楽天以外のEC事業者とのはこぽすでの連携については「試行期間を通じて顧客の反応を得ながら知見をためて、今後考えていく」(髙橋氏)とした。
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