グーグル、無料の国際ローミング実現に向けて通信事業者と協議中か

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 福岡洋一 (ガリレオ)2015年04月06日 11時45分

 Googleは、米国の契約者が国外でも携帯電話サービスを追加料金なしに利用できるようにする計画について、英国のThreeなど複数のモバイルネットワーク事業者と協議中だと報じられている。

 英紙The Telegraphの現地時間4月4日の報道によると、Googleは計画中のネットワークを顧客が米国以外でも自由に利用できるようにして、旅行者が支払っている従来の「ローミング」料金を一切支払わなくても済むようにしたいと考えているという。この選択肢こそがGoogleと、香港を拠点とするHutchison Whampoaによる交渉のテーマだと、The Telegraphは匿名の業界筋の話として伝えている。

 Hutchison Whampoaは、Googleがローミング料金を廃止するうえで強力なグローバルパートナーになるだろう。Hutchison Whampoaは英国のThreeネットワークを運用しているほか、同じく英国のO2ネットワークをスペインのTelefonicaから買収しようとしている。Hutchison Whampoaは、香港、マカオ、インドネシア、ベトナム、スリランカ、イタリア、スウェーデン、デンマーク、オーストリア、アイルランドでもネットワークを運用している。

 Googleは3月、他の通信事業者のネットワークインフラを利用するパートナーシップを通じて、今後数カ月以内に携帯電話ネットワークサービスを提供する計画を発表した。Googleの製品担当責任者であるSundar Pichai氏は、このサービスが「比較的小規模」なものになると述べたが、ネットワークが提供すべきものや料金設定のあり方に対する顧客の期待を変化させることで、市場を揺るがす可能性もある。

 ローミング料金は外国を旅行する人々にとって携帯電話サービスの痛いところだ。旅行中は携帯電話サービスを使わないようにしない限り、通話、テキストメッセージ、インターネットデータ転送で高額な料金を課されてしまいかねない。

 ローミング料金の軽減は、大規模な既存の通信事業者に対抗しようとする事業者のセールスポイントとなっている。たとえば、T-Mobile USは無料の国際ローミング特典を提供しており、米国のトップキャリアであるAT&TとVerizon Wirelessから顧客を誘い込んでいる。


3月のMobile World CongressでGoogleのモバイルネットワーク計画について語るPichai氏
提供:Stephen Shankland/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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