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DeNA「ハッカドール」エンジニアに聞く--突き抜けたオタク特化のこだわりと開発の奇跡 - (page 4)

佐藤和也 (編集部)2015年04月10日 09時00分
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「このタイミングで出したら面白い」で決まってしまうスケジュール

--機能としては「ハッカゲームセンター」としてゲーム機能も追加しました。

  • フルボイス仕様の「ハッカトーク」。現在はハッカドール1号とハッカドール2号の分が実装されている

広瀬氏:アプリを使ってもらう動機にニュースアプリとしてニュースが届く以外のものも作りたかったんです。それで、利用した方にポイントを付与してデジタルアイテムをもらえたり何か楽しいことが起きる仕組みはやろうという話は前からありました。

 最初はガチャを実装する話になっていて、演出を考えるなかでハッカドール1号がたまごを生んだかのように、恥ずかしそうにたまごを持っているというものを提案したんです。でもメンバーから冷たい反対に遭いました(笑)。チーム総出で演出を考えたのですが、最後まで決まらなくてリリース時の実装から外したんです。面白さのハードルを越えないとリリースしないというチームとして暗黙のルールができていますので。

 改めて考えてみて、美少女エンタメAIという形でキャラクターがアプリに登場しますけど、そんなに露出がありません。もっとキャラクターの個性を前に押し出せるものがいいんじゃないかと思うと、美少女ゲームだなと。なのでテキストアドベンチャーとなる「ハッカトーク」となりました。前に関わったサービスで、文章が出てきてキャラクターが語りかけるというものがあったことから、ノベルゲーム系のエンジンが必要だったので、すでににプロトタイプを作成していたのです。それを活用しました。

--ハッカゲームセンターはブラウザベースで作成していると聞きました。

広瀬氏:ゲームエンジンを活用して作るとかいろんな手法があるかと思いますけど、ニュースアプリでニュース以外の要素で動作が重くなったり、別の不具合が出てくるのは問題です。iOSとAndroidで別々に作るのも手間ですし、ブラウザベースだと更新しやすいのは大きな利点ですね。

榎本氏:ブラウザベースで作ることによって、ゲームの体験版を公式サイトに置くこともできたんです。誘導もかけることができて、大きなメリットになりました。

広瀬氏:東京ゲームショウ2014(TGS2014)への出展が決まってましたので、ゲームイベントですからそこまでに間に合わせたいと思って。約1カ月程度でなんとか実装までこぎつけました。

  • TGS2014でDeNAブースステージイベントに広瀬氏が出演し、熱弁を振るう一コマ

榎本氏:いきなり広瀬が僕の席にきて「すまん、あと1カ月死んでくれ」って言われて(笑)。まだリリース直後で運用面がバタバタとしているときに、しかもハッカトークはフルボイス仕様となっていたので、本気で入れるの!?と思いました。さらに岩朝はもとより広瀬もエンジニアもTGS2014のイベントに駆り出されてしまい、一人運用に近い状態で火を噴く忙しさでしたね。

岩朝氏:リリースのタイミングがTGSだったりコミケだったりと、このタイミングで出すのが面白いという基準で制作するので、スケジュール感をある意味で無視する形になってしまってエンジニア泣かせのチームだと思います。そのあと新たに実装したゲーム「ハッカどっかーん」は、10月に徳島で行われたマチ★アソビで「今月中にリリースします!」と宣言してしまったんですけど、さすがにそれは無理でした。

--この先ハッカドールをどのように進化させたいか、この先の目指すところを教えてください。

広瀬氏:いまでもだいぶ進んでいますが、この先いろんな非ITの業界でもIT化が進むでしょう。漁業でも農業でもこのアプリがないと、という時代になっていくものと思います。そういうなかで、アニメやマンガ、ゲームといったオタク向けのものはハッカドールしかない、少しでも興味を持ったり関わったりするような方が全員使っているのは当たり前というポジションを目指すことでしょうか。アプリの改善もそうですが、その時代その時代によって求められる課題もあるかと思いますので、それを解決する機能を入れることですね。あとは岩朝を中心にキャラクター展開も行っていますが、例えばドラゴンボールのような誰もが知っている作品的なポジションにまで進めていけたらと思います。

榎本氏:今もいいアプリになっていますが、目に見えるところも見えてないところも、まだかゆいところに手の届いていない部分があります。まずはそれを改善して、一点の曇りもない快適さを持つことが直近の課題です。「普通にいい」では使う動機にならないので「すごくいい」にしたい。ゆくゆくはハッカドールがあれば他の情報ソースはいらない、ないと困るという必要な存在になりたいですね。

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