ディー・エヌ・エー(DeNA)は4月6日、キュレーションプラットフォーム事業拡大プロジェクト「DeNA Palette(ディー・エヌ・エー パレット)」を発表した。2015年12月末までに合計10サービスまで拡大し、将来的にはこれらのキュレーションサービスとリアル領域とのマッチングなども進めていくという。
同社では2014年秋以降から、住まい・インテリアの「iemo(イエモ)」、女性向けファッションの「MERY(メリー)」、レシピ・食卓の「CAFY(カフィ)」の3つのキュレーションサービスを運営している。このうち、iemoとMERYは買収したサービスだが、約半年が経過し、iemoはMAU(月間アクティブユーザー数)500万、MERYは1600万まで成長しているという。
DeNA代表取締役社長 兼 CEOの守安功氏は「DeNAグループに加わり、我々の強みも相乗効果としてかけ合わせることで、思い描いたような成長を遂げている」と手応えを語る。今後は企業買収なども視野に入れながら、社外から新たなアイデアを受け入れるなどして、キュレーションサービスを増やしていきたい考えだ。
そこで新たに発表されたのが、旅行情報の「Find Travel(ファインドトラベル)」、男性ファッションの「JOOY(ジョーイ)」、出産・子育ての「cuta(キュータ)」の3サービスだ。Find Travelは2014年8月から提供されていたサービスをDeNAが2月に買収。オリジナルサービスとなるJOOYは4月6日から、cutaは6月から提供を開始する。
Find Travelは国内外の観光スポットやご当地グルメ、宿泊施設などを紹介するキュレーションプラットフォーム。3月時点の月間MAUは300万人を超えるという。JOOYは、男性向けのファッションやヘアスタイル、恋愛、デート関連の情報を毎日配信。cutaは、妊娠や出産、子育て世代に寄り添った情報を配信するという。
DeNA執行役員 キュレーション企画統括本部長で、iemoの代表取締役 CEOでもある村田マリ氏は、「Gunosy」や「SmartNews」などの“総合ニュース型”のキュレーションサービスが増えている中で、DeNAグループは“ジャンル特化型”によって差別化していると説明。引き続き横展開をしながら、それぞれの媒体に最適化された広告配信などで収益化したいと話す。
また、その先に見据えるのがネットとリアル領域のビジネスマッチングだ。たとえば、MERYの記事を読んで気に入った洋服をそのままECサイトで購入したり、iemoでは読者とリフォーム事業者やインテリアコーディネーターをマッチングしていきたいとしている。「読み物メディアにとどまらない、ユーザーの行動につながるプラットフォームにしたい」(村田氏)。
同社では2015年末までに、あと4つのキュレーションメディアを立ち上げ、または買収する予定だが、“ライフスタイル”を軸にしていること以外は未定だとした。
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