NVIDIA、最新GPU「TITAN X」と次世代GPU「Pascal」でディープラーニング戦略など強化へ

Rachel King (ZDNET.com) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2015年03月18日 12時00分

 NVIDIAは、3月に発表した「GeForce GTX TITAN X」で、シングルGPUにできる限り強烈な性能を詰め込みたいと望んでいる。TITAN Xは、最先端のモバイルゲーミングとディープラーニング(深層学習)向けにもアピールされている。

 ただし、TITAN Xは、NVIDIAが人工知能(AI)分野で先行するために取り組んでいる多くの「持ち駒」の1つにすぎない。

 NVIDIAの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるJen-Hsun Huang氏は米国時間3月17日、シリコンバレーで開催中のGPU Technology Conferenceで、同社のディープラーニング戦略に沿った複数の新しい技術を発表した。

提供:Tim Tabke / Phoenix Productions
提供:Tim Tabke / Phoenix Productions

 Huang氏が特に大きく取り上げたGPUシリーズ「Pascal」は、NVIDIAの現行世代「Maxwell」プロセッサと比較して、ディープラーニング用アプリケーションを10倍高速化するとうたっている。

 Pascalは3次元メモリを搭載しているため、さらに大きな負荷を吸収できる。3次元メモリはまた、ディープラーニング用アプリのパフォーマンスを最大5倍向上させることが可能だとされる。

 Pascalの目的は「混合精度」コンピューティングで、これはコンピュータに学習させる精度を高めると言われている。

 2015年3月に開催されたGame Developers Conferenceで初披露されたTITAN Xは、ポートフォリオの中心的存在で、開発者らが「ディープニューラルネットワーク(DNN、深層神経回路網)の訓練用にこれまで開発された中で、最も強力なプロセッサだ」とアピールしている

 Maxwell GPUアーキテクチャに基づき、AIプロジェクトでの実装に向けて提案されたユースケースは、医学研究から車の自動運転まで多岐にわたっている。

 しかし、TITANはさらに広範な(より多くの)オーディエンスにリーチして、ディープラーニングに関する一般的な認識を広めるかもしれない。

 NVIDIAは、開発と導入を促進するため、DNNにより対象物を自動的に認識して分類する方法をマシンに訓練する、特定のグラフィックスソフトウェアを開発してきた。

 「Deep Learning GPU Training System」(DIGITS)には、DNNを構築するためのリアルタイム監視および視覚化機能が含まれている。

 NVIDIAはまた、同社のエンジニアがディープラーニング研究に利用している社内プロジェクトについても明らかにした。「DIGITS DevBox」は、DIGITSソフトウェアと4基のTITAN X GPU(そして言うまでもなく、人気の高い複数のディープラーニング用フレームワーク)で構成されており、全体で最大4倍高速な開発を約束している。

 TITAN Xの販売は米国ですでに始まっており、価格は999ドルからだ。Pascalは2016年に発売される予定だ。

提供:NVIDIA
提供:NVIDIA

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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