ロボットのデモはキュートだったが、筆者のエクスペリエンスは2つ目のデモで最高潮に達した。このデモで筆者は、タンクトップを着た頑強な男の前に座らされ、尋問を受ける立場になった。この男が何度か筆者に向かって脅すような仕草をした際には、思わずぎくりとしてしまった。楽しい経験じゃないって?確かにその通りだが、没入感は相当なものだった。
その次のデモは2つの「PlayStation Move」コントローラを使って、机の引き出しを開け、拳銃と弾倉を探すという過去のイベントを追体験するものだった。拳銃と弾倉を見つけた後は、その弾倉を装填し、部屋に飛び込んでくる敵を撃つわけだ。
弾道を知るための照準器がないので狙いを付けるのは難しかった。このため、弾の軌跡を見定めて次の弾を撃つ方向を補正する必要があった。このデモの最中、筆者はテンションが上がっているのを自らで感じることができた。これは今までのどのようなVRデバイスのデモにおいても感じられなかったものだ。また、あまり動き回る必要のないデモで、現実世界の物につまずく危険がなかったという点も良かった。これによりアクションには制約が生まれていたが、筆者の興味をかき立てるには十分だった。
筆者はこのデモで初めて、VRゲームがどれだけエキサイティングになり、そしてより重要な点としてどれだけ面白くなるのかということを実感した。机の陰にかがんで敵の弾を避けながら拳銃に弾をこめるという経験は迫力があった。これは今のところ、仮想現実で経験したなかで最も説得力のあるデモだった。とは言うものの、筆者はHTCとValveが共同開発した「HTC Vive」を使った経験がまだないため、機会があればできるだけ早く使ってみたいと思っている。
今回の経験はエキサイティングだったが、単なるデモでしかない。ソニーには数分間という短いデモではなく、ぜひ購入したいと思えるような、より没入感のある楽しいエクスペリエンスを提供してほしい。
このハードウェアは2016年上半期に発売される予定だが、ひょっとしたら2015年の「Electronic Entertainment Expo」(E3)で実際のゲームを見ることができるかもしれない。デモはコンセプトの紹介には有用だが、筆者はもっと現実的なものを見てみたいと思っている。それが実現すれば、VRの可能性を確信できるようになるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手