カリフォルニア州サンノゼにある米連邦地方裁判所のBeth Labson Freeman判事は米国時間3月10日、Facebook上で子どもが保護者の同意なしに支払いをした場合にFacebookに返金を命じるよう求める全米集団訴訟に直面しなければならないとの判断を下した。Reutersが11日に報じた。原告側は数十万人規模に達するとみられており、「返金には対応しない」とするポリシーを引合いにして返金に応じないFacebookの姿勢が、カリフォルニア州法に違反していると主張している。
2014年1月にはAppleが、子どもが保護者の同意なしにアプリ内課金を利用できるようにしていたことをめぐり、同社が少なくとも3250万ドルを顧客に返金することで米連邦取引委員会(FTC)と和解している。また、この年の9月には、Googleが同様の問題で1900万ドルの返金を命じられており、さらに7月にも、保護者の許可を得ない子どものアプリ内課金をめぐりFTCがAmazonを訴えている。
今回の集団訴訟は、Facebookが、子どもに保護者のクレジットカードを使用して仮想通貨の「Facebook Credits」を購入できるようにしていたと主張している。Facebook Creditsはその後サービスを終了しており、代わりにFacebook Paymentsが導入されている。Facebookは、個々の申し立ての内容があまりに違いすぎるとして、この訴えを集団訴訟として扱うことに異議を唱えていたが、同判事はFacebookのそうした主張を受け入れなかった。
Freeman判事は今回の裁定で、「間違いなく、一部の未成年者は今後も無断でクレジットカードやデビットカードを使って購入したいと考えるかもしれない。そうした欲望があるからといって、本集団訴訟に名を連ねている原告側がFacebookのポリシーを法に準拠させることを求めて訴えを起こすことを阻止する理由にはならない」と記していると、Reutersは報じている。
2012年4月に始まったこの訴訟は、集団訴訟の認定を受けて進行しているにもかかわらず、Freeman氏は、原告側のグループ全体としてではなく、個々のケースに応じて個別に返金することができるとの判断を下した。公判は2015年10月19日に予定されている。
Facebookの広報担当者は、米CNETに次のような声明を寄せた。「原告側が提案する集団代表という形での返金要求を認めることは不適切であると、裁判所は正しく認識している。われわれは、当社のポリシーに関する残りの訴えに根拠はないものと考えており、今後も当社を守るために積極的に取り組んでいく」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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