個人向けドローンを開発する仏Parrotは3月13日、米国と欧州で販売しているレジャー向けクアッドコプター「Bebop Drone」の予約受付を開始した。4月上旬から日本の家電量販店やオンラインストアで販売する。価格は税別7万900円、拡張パック(後述)の価格は税別13万900円。
ユーザーはスマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールし、Wi-Fi接続で機体を操縦する。機体前方に1400万画素の「魚眼レンズ」付きカメラを搭載しており、フルHD(1920×1080ピクセル、H.264対応)で動画を撮影できる。静止画の解像度は4096×3072ピクセルまでで、jpeg、RAW、DNGに対応。操縦用のスマートフォンやタブレットの画面には、フライト映像がライブストリーミング配信される。Bebop Droneのバッテリ駆動時間は11分。重量は約400g、プロペラを保護するバンパーを付けると約420g。
アプリの画像設定画面から、フォーマット(16:9、4:3、魚眼)、ホワイトバランス、彩度などを選んで映像を撮れる。撮影したデータは8Gバイトの内蔵メモリに保存され、操縦用のデバイスやその他のコンピュータに転送できる。
映像は、デュアルコアCPU Cortex9、クアッドコアGPU、独自の画像処理プロセッサによりデジタル処理される。ブレを抑えるために4つのショックアブソーバーが機体に備わっているほか、同社独自の3軸方向での画像安定化アルゴリズムにより、ドローンの傾きや乱気流にともなう揺れに関わらず、視野角が水平状態に保たれる。
拡張パックには、4本のアンテナでWi-Fiの電波を増幅し、遠距離飛行を可能とするラジコン型送信機「Drone Skycontroller」が付属する。Wi-Fiの通信距離は最大2kmまで。スマートフォンやタブレットをドックに固定して使用し、ジョイスティック付きの左右のコントローラで機体を操縦する。なお、Drone Skycontroller自体にもAndoroid OSと操縦アプリが搭載されているため、スマートフォンやタブレットがなくても、Bebop Droneを目視で操縦できる。
Drone Skycontrollerのコントローラを握り、HDMI出力ポートを使って「Oculus Rift」などのヘッドマウントディスプレイまたはFPV(一人称視点)グラスを頭に装着すれば、没入型のフライトを体験できる。画面には、機体のカメラが映し出す映像に加えて、姿勢計、バッテリレベル、速度、高度、距離などの情報が表示される。なお、ジャイロスコープ付きの端末であれば、頭を傾けることでカメラの角度を変えられる。
ParrotのJPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージングディレクターのクリス・ロバーツ氏は、Bebop Droneの開発にあたり、映像のほかに「安全面を強化した」と話す。飛行中に接触があった場合には、緊急停止、緊急着陸機能が作動するようになっている。「それぞれの環境(地域)のルールを守って操縦を楽しんでほしい」(ロバーツ氏)。
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