プロジェクタは、全くの水平方向に投影するなら問題はないが、デスクの上の障害物を避ける意味でも少し斜め上に向けて投影したいところ。その場合は何かで角度を付けてやる必要がある。斜めになることで投影画像が台形になる問題は、本体の傾きに応じて自動で補正される機能があるほか、手動で補正もできる。
使いにくかったのは投影のピントで、円筒内のスライドレバーで調整するが、微調整が苦手で合わせにくい。本体の液晶の高解像度具合に比べればプロジェクタの解像度は高くないため投影画像が甘い画像になるのは仕方がないが、投影のピントもクッキリとしたところに合いづらいため、ボケた映像しか投影できないという印象を持つかもしれない。
ただし、それでもピントを追い込んでいくと、対角線で1mを下回るような距離ならば、少し暗めの会議室で輝度的にも問題なく投影された。薄暗くした会議室では対角線で2mを超える映像でも投影が可能だ。動画を投影してみたが、本体スピーカの音量が十分に大きいため、映像も音も楽しめそうだと感じた。
なお、斜めに投影するために不安定な台に置くと画面タッチ操作がやりにくくなるが、Bluetoothマウスはもちろんのこと、安価なOTGアダプタを介してUSBマウスを装着するという技が使えるのもAndroidタブレットならではだ。実際、プロジェクタに投影しながら何か操作が必要ならば、ペアリングしたBluetoothマウスやOTGアダプタとマウスを持っておくと便利かもしれない。
プロジェクタだけでなく、13.3型の大画面にも注目しておきたい。タブレットとしての13.3型は非常に大きく、手にするとその大きさに戸惑う。しかも、Yoga Tabletの利用で想定されたスタイルのひとつ、円筒部分を片手で握って使うのはサイズ的に少し無理がある。
しかし、スタンドを立てて使うとなると、逆にこの大きさが快適さにつながる。動画を見るにしてもウェブサイトを見るにしても画面はある程度の大きさがあったほうが見やすい。特にウェブブラウズ時にリンクをタッチする際も、画面が大きければその分ミスタッチもなく操作もスムース。特にGoogle Chromeで小さいリンク2つを押しそうになったときにその部分が拡大されてしまいひと手間増えることもなくなる。
また、Androidからのアクセスというだけでスマートフォンサイトに飛ばされるウェブサイトは最近では少なくなっため、大画面なのに小さい画面用の表示がされるということもないだろう。
惜しいのは大画面に適したキーボードアプリを搭載していないことだ。10型程度のタブレットであれば、タッチタイプにもちょうど良いサイズであるが、13.3となると画面上のキーボードは大きすぎ、画面半分を隠してしまい何のための大画面かと疑問にも思えてくる。このサイズならば画面の一部で使うキーボードなどを採用してほしいところ。なお、キーボードのサイズは変更できるが、それは上下の境目を移動するだけなので、左右方向を完全に占領する点は変更できない。
しばらくYOGA Tablet 2 Proを使ってみると、プロジェクタよりも大画面ならではの良さを非常に感じる。持ち運びという点では13.3型は大きすぎるが、LTEや3Gの通信を内蔵しているわけでもないタブレットなので、室内で使うことを考えればサイズは問題ない。
13.3型であれば、何を表示するにしても大きくて気持ちが良い。動画の視聴にしても、このサイズに慣れてしまうと7~8型のタブレットだと小さく感じてしまう。特にYoga Tablet独自のスタンド内蔵スタイルは、一般的な形状のタブレットと比べて動画視聴に向いているため、動画再生マシンとして非常に有効。その上でプロジェクタがついており、投影すればさらに大きな画面としても使うことができる。
大手家電量販店の価格で税込6万円弱ということから、Androidタブレットとしては高価な部類に入ってくるが、便利なコンテンツビューワーを探していて、高精細大画面やプロジェクタを備えるという点からするとなかなか良い選択ではないだろうか。
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