モーションセンサを例に見てみよう。これは極めて感度が高いものの、「iOS」アプリからカスタマイズする方法は用意されていない。このため、筆者が意図的にセンサを動作させてみた際には問題を感じなかったが、実際に使ってみると「まぼろしの通知」も数多く送信されることが分かった。最初の通知は、深夜の2時頃に送られてきた。その時間、オフィスは閉まっているはずであったため、筆者は保存されていたタイムラプス写真をチェックしてみた。そして、当初の懸念とは裏腹に、セキュリティ上の問題はなかったという結論に達した。
その後も、オフィスに人がいないはずの時間帯に、何も怪しい画像が映っていないにもかかわらず、数十回にわたって通知を受け取った。ユーザーがこの製品を使う理由は、135度の視野角内を何者かが横切るという事態を重視し、その他は無視したい(少なくとも、無視できるように設定をカスタマイズするオプションは必要だ)と考えているところにあるため、これは極めて問題があると言わざるを得ない。
またタイムラプス写真ダイアリーもあまり便利だとは感じなかった。200ドル程度のセキュリティカメラのほとんどは、一定時間にわたる動画の録画と保存ができ、必要に応じて映像の確認や適切なアクティビティの参照が可能になっている。Withings Homeは30日間のタイムラプス写真を保存してくれる。これでも十分だが、便利さという点で動画の録画に及ばないのは明らかだ。あるアクティビティを写真のスライドショーで見る場合と、なめらかな動画で観る場合の違いを考えてみてほしい。
さらにWithings HomeにはAndroidアプリやウェブインターフェースが用意されていない。しかし、こういった機能については2~14日間のクラウドストレージオプションとともに現在準備を進めているところだという。
これらの点を除けばWithings Homeは極めてよくできている。警告は迅速であり、空気中のVOC濃度のグラフ化によって空気中に有害物質が増える時間を知ることができ、デイモードからナイトビジョンモードへの自動切り替えはタイムラグがほとんどない。Withingsのウェブサイトには、このWithings Homeは「最大1080p30でエンコードが可能」と記されている。これは1080pの解像度で秒間30フレームのエンコードができるという意味だが、実際の画質はDropcam ProやNETGEARの「Arlo」といった、米CNETがレビューしたことのある多くのHDカメラ搭載製品ほどシャープなものではなかった。それでも、時々ピクセルのあらが目立つ720pのテレビドアホン「Ring Video Doorbell」とは異なり、何が起こっているのかを知るには十分であった。
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