199.95ドル(英国では169.95ポンド)で販売されている「Withings Home」は、Dropcamの「Dropcam Pro」やサムスンの「SmartCam HD Pro」、Icontrol Networksの「Piper」のほか、高い評価を得ているDIY型カメラと競合する価格設定がなされている。
しかし問題がある。Withings Homeにはこれらの製品と競合するために必要となる中核機能が一部欠けているのだ。この製品にはライブストリーミングや双方向音声通話、ナイトビジョン、モーション/サウンド検知といった機能のほか、空気の質を監視する機能までもが搭載されている。しかし、動画の録画や保存ができず(その代わりに一定時間ごとに撮影された静止画をつなぎ合わせるタイムラプス機能が搭載されている)、モーションセンサの感度が高すぎて何もない時に警告が発生するうえ、現時点では「Android」向けのアプリや、ウェブインターフェースも用意されていない。また筆者は、1080pの動画という主張にも疑問を持っている。解像度は優れているが、素晴らしいというレベルには至っていない。
とは言うものの、Withings Homeはウェブカメラやベビーモニターとしてはよくできている(ナイトライトを点灯し、子守歌を流すモードもある)。筆者はセキュリティ用品としてお勧めしないというだけだ。
Icontrol NetworksのPiperや「Piper NV」といった製品は、環境センサという点でスタンドアロン型の他製品よりも一頭地を抜いている。このため周囲の光量や音量、気温、湿度といった情報に興味があるのであれば、Icontrol Networksのカメラがお勧めだ。しかしそれは、ライブストリーミングや無料のクラウドストレージ、警告といった、セキュリティカメラとしてのしっかりした基礎を押さえているからに他ならない。
これら基本機能のいずれかが欠けていると、お勧めしにくい製品、すなわち追加機能に注力して基本を軽視した製品になってしまう。
まさにそういった点でWithings Homeは問題を抱えている。この製品はとても見た目のよいカメラであり、工具を必要とする複雑な据え付け作業を行わずともカメラの角度を変えられる磁力固定式の基台が採用されており、空気の質を監視するセンサによって炭素系の揮発性有機化合物(VOC)を検出でき、ナイトライトを点灯して子守歌を流すモードも用意されているが、肝心のセキュリティカメラ関係の機能になるといまひとつの出来となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス