Palmが開発した「WebOS」が、LGの最新スマートウォッチでモバイルの分野でカムバックを果たす。
LGは米国時間2月26日、「LG Watch Urbane LTE」を発表した。高速4Gワイヤレスネットワークに接続が可能な初めてのスマートウォッチだ。OSにはGoogleの「Android Wear」でなく、「LG Wearable Platform」と名付けられた独自のOSが搭載されている。
製品に詳しいある人物によると、LG Wearable PlatformはWebOSをベースに開発されたという。このプラットフォームは、同社のスマートテレビ製品ラインにも採用されている。同社は2013年にHewlett-Packard(HP)からWebOSを買収した。
WebOSを複数の製品ラインに採用していることから、LGが独自のOSについて野心的な計画を抱いていることがうかがえる。サムスンがモバイルOS「Tizen」を擁するように、LGは複数の製品に独自プラットフォームを採用することで、GoogleのモバイルOS「Android」に対する依存度を低くしてゆく可能性がある。
もっともLGは、Google陣営からの離脱を求めているわけではない。同社は2月に入って「LG Watch Urbane」を発表している。同製品は4G接続には対応しないが、GoogleのAndroid Wearを搭載する。
ユーザーにとって、LG Wearable PlatformがAndroid Wearとどれだけ異なるかは不明だ。スクリーンショットは提供されていない。
LGは、今後も両方のOSをサポートすることで、Googleとの良好な関係を保ちながら、より柔軟に独自のニーズを満たせる別のプラットフォームを育てていく可能性が高い。
Urbane LTEは、4つ目のLG製スマートウォッチとなる。LG Watch Urbaneおよび「LG G Watch R」と同様、LG Watch Urbane LTEは1.3インチの円形プラスチック有機EL(P-OLED)ディスプレイを搭載し、常時オンの「アンビエントモード」を備える。Urbane LTEもUrbaneも、1.2GHzのQualcomm製「Snapdragon 400」プロセッサと4Gバイトのメモリを搭載する。
ただし、Urbane LTEには、LTEに対応していない製品との重要な違いがいくつかある。Urbane LTEは、独立したLTE接続を使って通話とテキストメッセージの送受信ができる。また、バッテリは700mAhとより大容量で、スタンバイモードなら数日ほど電池がもつ。近距離無線通信(NFC)チップを搭載し、NFC対応のレジで支払いができるモバイルウォレットにもなる。
さらに、Urbane LTEの右側には3つのボタンが付いている。上のボタンを押すと設定にアクセスでき、中央のボタンを押すと時計とアプリが切り替わり、下のボタンを押すと「戻る」機能として動作する。この「戻る」ボタンを押し続けると、事前に設定しておいた緊急連絡先に安全信号を送信する。
Urbaneのカラーバリエーションはゴールドとシルバーだったが、Urbane LTEはシルバーのみだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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