数年間の静かな時を経て、小型デスクトップPCに対する人気が高まってきている結果、Mac miniは「Alienware Alpha」や「HP Pavilion Mini」といったWindows搭載製品との興味深い戦いに直面している。これらはいずれも同じ価格帯の製品だが、一長一短がある。さらに、ここで挙げた競合製品以外にも、200ドル前後で入手できる、より価格の安い「Chromebook」やミニデスクトップの「Chromebox」、Windowsの機能をすべて搭載した「HP Stream 11」のようなノートPCがある。
Appleを熱烈に愛し、革新的なアップデートと、長期にわたって使えるMac miniを望んでいるユーザーから見た場合、一部の点で少し進歩しているものの、その他の点では後退とも取れる部分があるため、結果的にがっかりすることになるだろう(特に自身の手でハードウェアのアップグレードをするようなユーザーは失望するはずだ)。しかし、基本的なデスクトップコンピュータを探している、あるいはテレビに接続するマルチメディアPCを探しているカジュアルユーザーにとって、Mac miniよりも全体的に優れた一体型コンピュータをこの価格帯で見つけ出すのは難しいだろう(しかもMac miniではOS Xが稼働するのだ)。
レビュー時の価格 | 499ドル |
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プロセッサ | Intel Core i5(4260U) 1.4GHz |
メモリ | 4Gバイト (1600MHz、DDR3 SDRAM) |
グラフィックス | 1536Mバイト(共有) Intel HD Graphics 5000 |
ストレージ | 500GバイトHDD (5400rpm) |
光学ドライブ | 非搭載 |
ネットワーク | 802.11ac Wi-Fi、 Bluetooth 4.0 |
OS | OS X 10.10.2(Yosemite) |
Mac miniの最新モデルでも見た目は変更されていないとはいえ、デスクトップコンピュータとしてはいまだにとても小さく感じられる。しかし、この製品の本体は7.7インチ(約19.7cm)四方で重さ2.6ポンド(約1.19kg)の頑丈なアルミニウム製のブロックであり、人々がホームシアター用のPCで実現していたメディアストリーミングの大半を担うようになった「Roku」や「Amazon Fire TV」(あるいは同系列の製品である「Apple TV」)が小さく見える大きさとなっている。
他社の小型デスクトップ製品と比較すると、Mac miniは別途グラフィックスチップを搭載した一回り大きなAlienware Alphaと、「2015 International CES」で披露された新しいHP Pavilion Miniの中間に位置する。しかし、Mac miniの高さは1.4インチ(約3.6cm)であり、いずれの製品よりもスリムになっている。
これら他社製の小型PCはフロントパネルから簡単にアクセスできるUSBポートをいくつか備えている一方、Appleのデザインは例によって極限までミニマリズムを追求しており、フロントパネルには電源ランプと赤外線センサしか装備されていない。何かを接続しようとした場合、本体後部に回る必要がある。
また、キーボードとマウスが同梱されていないため、自らで用意する必要がある。Appleの純正品はキーボードと、マウスあるいはトラックパッド(筆者は後者がお気に入りだ)がそれぞれ69ドルで販売されているが、手持ちのUSB接続型、あるいはBluetooth接続型のものでも問題なく動作する。筆者は主に「Apple Wireless Keyboard」と、ワイヤレス方式のMicrosoftマウスを接続していた。Mac miniを新しいHP Pavilion Miniと比較する場合、こういった追加コストのことを忘れてはいけない。なお、HP Pavilion Miniの場合、ローエンドの319.99ドルのモデルであってもワイヤレスキーボードとマウスが同梱されている。
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