2月9日~2月16日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
先週、Appleが自動運転に対応する電気自動車の開発に着手しているとの報道が流れた。きっかけは、カメラを搭載したミニバンが公道を走っているのが目撃されたことで、加えて役員クラスや技術者の採用状況などからの見立ても納得しうるものだった。
もちろん、すぐに発売されることはないだろうが、Appleがコミュニケーション(iPhone)の次に取り組むのが「モビリティ」だとすると、「現代の人類が生活する上で、なくてはならならない産業」という共通点を見出すことができる。それでは、1週間のニュースを振り返っていこう。
Appleによる新しい製品カテゴリとして、かねてから噂されていたテレビについてはまだ発表されてないが、その代わりiPhoneと深く連携する腕時計は登場してきた。そして次なるカテゴリの候補として、自動車が挙げられている。
Appleには、Project Titanと呼ばれる開発コードで電気自動車の開発に取り組んでいるとWall Street Journalが伝えた。またReutersによると、自動車業界の専門家に、自走自動車をいかに製造するかについてヒヤリングを行っていると伝えている。
人材面でも動きがある。先週の記事ではTesla MotorsがAppleの従業員150人以上を採用したと報じているが、その逆の動きもあるという。また、Finantial Timesによると、Appleは、Mercedes-BenzのResearch & Development North AmericaのCEOを務めていたJohann Jungwirth氏を採用したと報じている。
Tesla Motorsはスタートアップとして電気自動車の開発に着手しているが、自動車メーカーが100年以上にわたって技術開発を行ってきた「ノウハウ」に追いつくのは簡単ではない。
例えば、数年乗った後のModel Sの足回りは、高級車あるいは大衆車とも比較できない代物になってしまう。Appleがこうした難しい「道具」にチャレンジすることは十分に考えられるが、新規参入でAppleの強みをどのようにして生かすのか、そのアプローチに注目だ。
テスラ、元アップル従業員150名以上を採用か(2/9)Tim Cook氏は、Goldman Sachsのイベントに登壇し、発売を目前にしているApple Watchについて、Apple Payや後述のソーラー発電施設等、多岐に渡るテーマについてコメントをしている。
Apple Watchについては「消費者が求めるスマートウォッチが実現できていない」と指摘し、Apple WatchがiPhoneやiPadと同じように「人々の日々の生活を変える初めてのもの」になるとしている。
また、Apple Payと中国は、予測を上回るペースで成長をしたという感想を持っていたようだ。おそらくApple Payの次の導入国として有望視されているのは中国市場だが、製品の数ではなく、品質で勝負をしたいとの考えを示し、急速にシェアを伸ばす中国メーカーとの比較を牽制した。
なお、インド市場の成長についても、注目を示している。
「Apple Watch」「Apple Pay」中国市場–アップルCEOが語った現状と展望(2/16)iOS 7以降、iPhoneやiPadは、本人以外がデータを消したり、再設定しようとしても動作しない仕組み、「アクティベーションロック」が施されている。この機能はデバイスの盗難と転売を防止する策であり、「キルスイッチ」とも呼ばれている。
このキルスイッチを推進してきた背景には、ロンドン、サンフランシスコ、ニューヨークといった都市での盗難事件を減らす目的がある。なくてはならないスマートフォンを安心して使えるという、市民だけでなく観光客への対策にもなる。
iOS 7がリリースされた2013年秋以降、めざましい結果を挙げている。iPhoneの盗難件数は、ニューヨークで25%、サンフランシスコで40%、ロンドンで50%の減少となった。
「iPhone」盗難、米英3都市で減少–「Activation Lock」導入に効果(2/12)Appleの2015年第1四半期の好決算を背景に、株価は上昇してきた。2月10日の終値は122.02ドルとなり、時価総額は7000億ドルを超えた。これは米国企業としては初の快挙である。
しかし、物言う株主として知られているCarl Icahn氏は、この快挙を達成した企業の株価について「劇的に過小評価されている」と指摘する。Icahn氏によると、Appleの株価は1株あたり「216ドル」、市場価値に換算すると1兆2500億ドルの価値があるべきだ、というのだ。
そのため、株価を押し上げる役割を果たす自社株買いをするようAppleに求めているのは、これまでと変わらぬ一貫した要求だ。
アップル時価総額、7000億ドルを越える–C・アイカーン氏はそれでも不満(2/12)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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