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シャープ4~12月期、営業利益が4割減--通期は300億円の最終赤字

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 シャープは2月3日、2014年度第3四半期(2014年4~12月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比3.1%減の2兆904億円、営業利益は同37.1%減の512億円、経常利益は同51.7%減の181億円、当期純利益は71億円の赤字に転落した。

 今回の業績を受けて、通期見通しを下方修正した。売上高は前年同期比0.9減の2億9000億円と据え置いたものの、営業利益は10月公表値に比べて500億円減で同53.9%減の500億円、経常利益は500億円減のブイレクイーブン、当期純損益は600億円減のマイナス300億円と最終赤字を見込むことになった。

高橋興三氏
シャープ 代表取締役社長 高橋興三氏

 代表取締役社長の高橋興三氏は、会見の冒頭に「通期見通しが公表値を大幅に下回ることになる。お詫びを申し上げる」として陳謝。「第3四半期は、中小型液晶などの競争激化、国内太陽電池低迷が影響。液晶では採算悪化やモデルミックスの悪化影響などがあった。中国移転価格課税に伴う法人税などの引き当て計上もあり、マイナスになった」と説明した。

 最終赤字の見通しについて高橋氏は、「液晶テレビや中国スマートフォン向けの中小型液晶での競争激化や流通在庫の調整、価格下落とモデルミックスの悪化を踏まえて、業績予想を見直す。デジタル情報家電、エネルギーソリューション、液晶の3部門の悪化が影響している。社長就任時に発表した中期経営計画が、社長就任2年目に最終赤字見通しとなることを重く受け止めている。一刻も早く新中期経営計画を作り上げ、それを推進したい。今回の業績悪化を真摯に受け止め、業績回復に向けて不退転の決意で臨む」とした。

 また「市況変動や価格競争の激化など急激な経営環境の変化から従来の取り組みでは今後の事業成長が難しい状況になった。収益基盤の底固めで再び業績回復基調を取り戻すため、抜本的構造改革を踏まえた新中期経営計画を策定し、これを5月に発表する」とし、「新たな中期経営計画は確かなものを作り上げ、やり遂げられるものにする。当然黒字化を目指す。これをやり遂げるのが私の責任である。達成することで経営責任を全うしたい」との方針を明らかにした

 新中期経営計画では、液晶テレビとエネルギーソリューションの構造改革、サプライチェーンの再構築によるコストダウンの推進、組織のスリム化と諸制度での聖域なき固定費の削減、新規と成長分野への経営資源シフトによる新たに収益モデルの確立などを盛り込む。

価格下落に苦しむ液晶テレビ事業

 4~12月期の部門別業績は、プロダクトビジネスの売上高が前年同期比7.0%減の1兆2144億円、営業利益は同26.6%減の459億円となった。そのうち、デジタル情報家電の売上高が同4.4%減の5275億円、営業利益が同31.2%増となる122億円。

 デジタル情報家電のうち、液晶テレビを中心とするデジタル情報家電事業では、売上高が同5.9%減の3432億円、営業利益が36億円の赤字。スマートフォンなどを中心とする通信事業の売上高が同1.3%減の1842億円、営業利益が5.6倍の158億円となった。

 「液晶テレビは、欧州構造改革での赤字が影響している。だが、これは想定したものであり、赤字のうち半分弱を占めている。来年度はこれがなくなる」とする高橋氏だが、「米州の液晶テレビ事業の悪化がある。ここは昨年は赤字ではなかったが、大型テレビの価格下落が影響した。これ以上強者の戦略は取れない。現在、米州では30機種以上を展開しているが、高付加価値製品に絞り込み、数を追わない展開をしたい。機種数、チャネル数を絞り込む」と今後を語った。

 「国内市場が予想以上に業績が悪かった。4Kテレビの投入が遅れ、液晶テレビ全体で30%台後半まであった国内シェアが、一時は30%を切るところにまで落ちた。4Kテレビは他社が6割のシェアを獲得した時期にシャープは1桁台のシェアだった。1月はテレビ市場全体で35%程度にまで戻っている。国内では、4Kの機種展開を増やすなど付加価値展開を強化し、日本での液晶テレビ事業の改善に取り組む」(高橋氏)

 液晶テレビの販売金額は第3四半期実績で前年同期比12.2%減の1043億円となった。販売台数は同19.8%減の174万台。

 携帯電話の販売金額は、同7.4%減の641億円。販売台数は同1.0%増の179万台。「高付加価値モデルの市場投入やコストダウン推進効果で増益を確保。新世代ケータイなど、他社と差異化した特長端末の創出で国内シェアアップを図る」

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