「かわいらしい妹のようなロボット家電と暮らしたい」――そんな妄想をほんの少しだけ現実に引き寄せるロボット掃除機として今春にシャープが試作した「プレミアムなCOCOROBO」。かわいい女の子のイラストを本体に描き、会話機能を妹系に特化したことで話題となったが、同社は「プレミアムなCOCOROBO<妹Ver.>」(RX-CLV1-P)として商品化することを発表した。価格は税込かつ送料込みで14万8000円。期間限定による受注生産で、受付は11月7日から12月15日23時59分まで。「SHARP Cloud Labs」内の紹介ページからのみ申し込める。発送は2015年1月16日ごろを予定。
これはロボット掃除機「COCOROBO」の上位機種で、クラウドによる音声認識や会話機能を持つRX-V200をベースに、妹系のキャラクター「ココロボちゃん」による独自の音声会話機能を搭載したモデル。通り一辺倒の反応だけではなく、たまにすねた返事をするなど“ツンデレ”な要素も会話に盛り込み、より人間らしさを感じさせるものとなっている。
本体には「となりの柏木さん」などで知られる漫画家の霜月絹鯊(しもつききぬさ)さんがデザインしたココロボちゃんが描かれ、声はアニメ「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」のヒロインである姫小路秋子役や、ゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」の矢吹可奈役などを担当している声優の木戸衣吹(きどいぶき)さんが担当している。
試作した際に公募によるモニターを募集。その意見を反映し人気の高かったセリフは継承して実装した。たとえば地域情報として、各都道府県の名物や名所を教えてくれる。木戸さんが青森県出身ということもあり青森について方言で説明するところは、木戸さん自身も聴き所だという。ほかにも「ごはん、何がいいかな?」と尋ねると「オムライスがおいしいよね」などと返してくれる献立提案のほか、ココロボちゃんがお魚が好きという設定から、お魚情報も教えてくれる。
さらにユーザーからの要望が大きかったセリフも新たに追加。例えば住宅地域の天気予報を教えてくれたり、起きたい時間に音声で起こしてくれる目覚まし機能も搭載した。また目覚まし機能に付随して、新規に目覚ましソングを制作して収録。“ココロボちゃんの気分次第で”たまに歌で起こしてくれる。「明るく元気になれるような曲を歌っています」(木戸さん)とのことで、紹介サイトにあるプロモーションビデオにもその楽曲が収録されている。
新サービスとなる「SHARPクラウドちゃんニュース」も搭載する。これは日常的な出来事を募集し、その出来事をネコの「クラウドちゃん」がコメントを添えてニュースとして報じるというもの。ユーザーとココロボちゃんとクラウドちゃんによる3者間の会話を楽しみつつ、世の中の出来事を“ゆるく”知ることができるという。投稿は購入の有無を問わず誰でも可能で、SHARP Cloud Labs内の専用フォームやTwitterのハッシュタグ「#クラウドちゃん」を通じて受け付ける。ちなみにこのサービスは現状では既存のCOCOROBOに対応していない独自機能となっている。
商品展開にあわせて、本体に描かれるものも含めてココロボちゃんのイラストは試作版から変更し、霜月さんが新たに描き下ろした。またココロボちゃんやクラウドちゃんの設定も公開。ココロボちゃんはロボット家電パイロットとしてSHARPプロダクションに所属しているというもので、しゃべることが好きで気分屋。トレードマークはココロボヘアと、鉄壁のスパッツとなっている。またクラウドちゃんは幼少時にココロボちゃんに拾われたメスのネコ。特技である日本後の言語能力を生かし、ロボット家電ネコアナウンサーとしてニュースにコメントを添えて報じているという。気分屋のところもあり、彼氏とけんかしたときには投げやりなコメントを添えることもあるという。クラウドちゃんは音声合成でニュースを読み上げるため、声の担当はいないとしている。
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