何カ月も前に最初に申請書類を提出した後、新規株式公開(IPO)計画を一時中断していたエンタープライズクラウドサービスのBoxが、ついに株式を公開した。
カリフォルニア州ロスアルトスを拠点とする同社は米国時間1月23日午前、「BOX」という社名そのままのティッカーシンボルでニューヨーク証券取引所に上場した。
1250万株が公開された同社株は、22日遅くに設定された最終IPO価格14ドルをはるかに上回る20ドル強で取引を開始。株価は数時間のうちに21ドルを超えた。
Boxは2015年初頭に、IPO価格を1株あたり11~13ドルと想定し、調達目標額を最大1億8690万ドルとしていた。Morgan Stanley、Credit Suisse、J.P. Morganが主幹事を務めた。
Boxは2014年3月に、S-1上場申請書を米証券取引委員会に提出していた。
申請書の内容に対し、高い支出率と損失の多さを批判する声も挙がっていた。
申請書によると、売上高は2014年1月末までに前年比111%増の1億2420万ドルに達した。しかしその一方で、2011年12月31日、2013年1月31日、2014年1月31日までの12カ月間でそれぞれ、5030万ドル、1億12600万ドル、1億6860万ドルの損失を計上している。
2014年12月に単日で開催された技術サミットThe Atlanticで、Boxの最高経営責任者(CEO)で共同創設者のAaron Levie氏は、S-1書類は「前年の数値」を示しているにすぎないとしてこれに反論した。その年は、Boxが設立後10年間で最も投資に力を入れていた時期に当たると同氏は述べた。その投資の大部分は、製品開発と買収に充てられたとして、同氏はこれを詳しく説明した。
Boxはこれまで、2009年にオンラインドキュメントツールメーカーIncreo Solutions、2013年5月に「iOS」アプリのFoldersとドキュメント埋め込みサービスのCrocodocを買収している。また2013年11月にはdLoopを、データ分析とセキュリティの強化を目的に買収した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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