LenovoはIntel製チップを搭載する新しいスマートフォン2機種を2015年1月と2月に発表する予定だという。情報元は、両デバイスに詳しいある人物だ。Intelは64ビットの「Atom」プロセッサと「LTE-Advanced」モデムチップの両方をLenovoの新スマートフォンに供給する。1つの機種は中国市場をターゲットとしており、2月上旬に発売予定だ。もう1つの機種はほかの新興国向けで、1月上旬に発売される。この情報は、1月にラスベガスで開催されるConsumer Electronics Show(CES)のほんの数週間前に明らかになった。CESでは、IntelやLenovoなど、主要なテクノロジ企業各社が一連の製品発表を行うとみられる。
先述の情報筋によると、今回の設計面での勝利は、Intelの4Gスマートフォンが初めて中国(現在のユーザー数で比較すると、群を抜いて世界で最も大規模なスマートフォン市場)に投入されることを意味するという。さらに、中国が高速な4Gテクノロジへの移行を急速に進める中で、Intelにとって重要な節目でもあるという。Lenovoは過去に中国で2種類のIntel製チップ搭載スマートフォンを発売した実績がある。
Intelは2014年10月、米国で同社初の4GスマートフォンであるASUSの「PadFone X Mini」を発表したが、今回のLenovoの4Gスマートフォンはそれに続くものだ。これらの製品発表は有益な進歩ではあるが、Intelはスマートフォンおよびタブレット向けチップのサプライヤーとして、Qualcomm(世界モバイルモデム市場で3分の2のシェアを誇る)とMediaTekに今も大きく引き離されている。
Intelのバイスプレジデントでワイヤレステクノロジを担当するAicha Evans氏は先頃行ったインタビューで、Intelの狙いは中国や世界中のモバイル市場で「信頼できるプレーヤー」になることで、同社はこの分野で成長できる位置にいる、と述べた。
Intelはモバイル市場への進出を試みる中で、厳しい競争に直面している。同社は何年もの間、モバイル市場には目もくれず、中核的事業であるPCおよびデータセンター向けチップの供給に注力してきた。
Intelは2015年前半に「SoFIA」という新名称の下で同社初の4Gシステムオンチップ(SoC)を発表する予定だ。SoCは、プロセッサとモデムの両方を搭載する。プロセッサと無線チップを別々に搭載するよりSoCを採用した方が小型化を実現でき、消費電力も抑えられるので、SoCは携帯端末メーカーに人気がある。SoFIAは、IntelがライバルであるQualcommの「Snapdragon」SoCシリーズに近づく助けになるかもしれないが、それはメーカー各社がSoFIAを受け入れるかどうかにかかっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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