Microsoft関係者自身が述べてきたように、「Windows」の前進に伴い、MicrosoftはWindowsの収益化手段として、同OSと連携するサービスに目を向けるようになった。
それらのサービスには、「OneDrive」や「Xbox Live」「Office 365」など、既に提供が開始されているものもあるが、今後もさらに多くのサービスが公開される予定だ。「Arcadia」という開発コード名が付けられたサービスもその1つだ。
(開発コード名について筆者に質問してくれたTwitterの@h0x0dさんに感謝したい)
筆者の情報筋によると、Arcadiaは、MicrosoftのOperating Systems Groupの新しいストリーミングチームが開発中のテクノロジだという。Arcadiaは開発が終了した「Rio」ゲームストリーミングテクノロジに取って代わるものだ。Microsoftは2013年9月、同社の年次カンファレンスでRioのデモを行っている。
情報筋によれば、Microsoftの「Azure」クラウド上に構築されているArcadiaはゲームだけでなく、一部のアプリもストリーミングするという。
筆者の情報筋の1人は、Microsoft関係者がArcadiaを使って「Android」のアプリやゲームをWindowsデバイスにストリーミングできる機能をユーザーに提供することも検討したと話す。少し前から明らかになっているように、MicrosoftのOperating Systems Groupは、Windowsとほかのモバイルプラットフォームの間に存在するアプリの溝を埋めるため、AndroidアプリをWindowsデバイスおよびスマートフォンで実行できるようにすることの妥当性を検討している。しかし、筆者の情報筋によると、Androidアプリをストリーミングするアイデアは棚上げされたという。ただし、何らかの方法でAndroidアプリをWindowsデバイスで実行するアイデアは、今も検討されているという。
筆者は、米国時間1月21日に開催されるコンシューマー向け「Windows 10」発表イベントで、MicrosoftがArcadiaのデモを披露したり、話題に取り上げたりするとは思わない。Xbox担当チーフのPhil Spencer氏が講演者リストに名を連ねてはいるが、MicrosoftがArcadiaを披露するには同テクノロジが開発サイクルにおいて少し初期段階にありすぎるかもしれない。Arcadiaは、Windows 10の後に提供されると筆者は考えている(Windows 10は2015年秋に発売予定)。
開発コード名の意味(何らかの意味があるとすれば)については、Arcadiaという名称は、Microsoft Operating Systems Groupの最近のいくつかの開発コード名と同様、「Halo」と関連がある(「Halo Nation Wikia」によると、ArcadiaはHaloに登場する地球統一政府コロニーの名前だという)。あるいは、Arcadiaはギリシャのアルカディア地方を指しているのかもしれない。Microsoftには、地名を開発コード名に使用してきた歴史がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」