Z3シリーズにはすべて、デバイスをPlayStation 4のディスプレイとして使用できるという魅力的な機能が搭載されている。ゲームの処理を行うのはPS4本体だが、その内容をタブレットにストリーミングできる。これを利用すれば、テレビの電源が入っていない時や、別のことに使っているときでも、タブレットでゲームをプレイできる。これは、ベッドの中や、家族がテレビを見ているとき、トイレに入っている時でもゲームを続けられるというものだ。素晴らしい機能だと思う。
筆者はこの機能を試しに使ってみて好印象を受けたが、よい点ばかりではなかった。セットアップは簡単で、PS4とリンクするアプリを立ち上げれば、同じネットワーク上にあるPS4を自動的に検索してくれる。Bluetooth経由でタブレットにPS4のコントローラを接続すれば、テレビを使った場合とまったく同じように操作できる。
ただし、実際のゲームプレイは完璧とは言えなかった。「The Last Of Us: Remastered」のフレームレートは時々低下し、ゲームも1秒ほど停止することがあった。ゲームの展開が遅いところであれば、品質が落ちても無視してプレイを続けることができる。しかし、忙しいバトルの最中では(「Trials Evolution」のような忙しいゲームでは、コンマ数秒のスティックの動きが重要になる)、こういった性能低下でゲームが台無しになってしまう。
さらに悪いことは接続切れで、これが起こると、突然リモートプレイアプリの最初の画面に戻ってしまう。5分ほどはほとんど切れることなくゲームがプレイできたので、それほどひどいとは言えないが、これは洗練された、完成した製品とは言いがたい。まだリリースされてから日が浅く、実際利用できるようになったばかりなので、いくつかのバグが残っている可能性が高い。
また、「Call of Duty」のオンラインモードでランクインするような、最高の性能とスムーズなゲームプレイを求める熱心なゲーマーであれば、PS4のリモートプレイ機能には満足できないだろう。トイレに座っている時に、あまりシビアな反応が要求されない、カジュアルなゲームをプレイするだけであれば、十分に満足できるはずだ。この機能のためだけに購入することはお勧めしないが、すでにPS4を持っており、タブレットの購入を検討している人なら、リモートプレイはZ3 Tablet Compactの購入を検討するだけの十分な理由になるはずだ。
このデバイスには、2.5GHzのQualcomm「Snapdragon 801」クアッドコアプロセッサ、3Gバイトの大容量RAMが搭載されており、テストでは高い性能を発揮した。不要なソフトウェアが大量に入っているにも関わらず、動作は軽快で、操作上のトラブルはない。ウェブの閲覧は快適で、日常的に利用する基本的なアプリは、すべて素早く動作した。
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