MetaMoJiは12月9日、iPhone用の動画デコアプリ「Viddory(ビドーリー)」の提供を開始した。Viddoryは、日常の生活の中で気軽にデコ動画を作って友達や家族とシェアできるアプリだ。App Storeからダウンロードできる。料金は無料で、広告を外したいときはアプリ内課金で200円かかる。
その場で撮影した動画やiPhone内の動画に「美肌」や「小顔」などのフィルタをかけたり、モノクロにしたりできる。さらに3種類の「らくがきペン」により、手書き文字やらくがきを入れられるほか、花、星、きらきらなどのスタンプ、星や雪などが動くきらきらエフェクト、効果音やアフレコ、BGMを追加して、今までにない自分流の動画をiPhoneだけで作成できるのが特長だ。
撮影方法は簡単で、録画ボタンを押している間に、撮影(複数のシーン撮影)ができる。動画の長さは、6秒、10秒、15秒から選択可能。撮影後にフィルタをかけたりらくがきをしたりして、デコレーションしていくと完成だ。
デコレーションは、例えば「ビードリー!!」と呼びかけたシーンを撮影した場合、ゆっくり再生しながら手書きでViddoryと書いていくと、発声したタイミングに合わせて字幕が入れられる。そこにキラキラした効果音なども入れればより華やかな演出が可能だ。工夫次第でいろいろ楽しめるようになる。
作成した動画はカメラロールに保存したり、Facebook、Twitter、LINE、YouTubeを通じて友達、家族、同僚と簡単に共有可能だ。BGMはプリセット音のほかiTunesから選択できる。
ユーストリーマーのAyano*さんがViddoryのアドバイザーとして参加しており、発表会にも登壇。MetaMoJi専務の浮川初子氏とともに、動画の作り方のデモを披露した。
名前の由来について、MetaMoJi代表取締役社長の浮川和宣氏は「ビデオ+ストーリーでビドーリー(Viddory)。先々のサービスに繋げたいと考えると、サイトのアドレスも必要になる。ドットコムドメインを取得するのは(競争が激しく)大問題だが、取得できた」と理由を明かした。
なお、今後はViddoryを発展させ、何らかのサービスとつないでいくことを示唆したが、具体的には明かしていない。
MetaMoJiといえば、手書き日本語入力「mazec」や手書きノートアプリ「MetaMoJi Note」、スタイラスペン「Su-Pen」で知られる。どちらかといえば、ビジネスユーザーや教育機関向けなどのイメージがある同社だが、なぜ動画アプリなのか。
ジャストシステムの創業者である浮川和宣氏と初子氏は2009年12月、新会社「MetaMoJi」を設立して新事業をスタートした。当時の事業構想は「ショートムービー」だったという。しかしMetaMoJi設立の数カ月後にiPadが登場したことで「約9割ぐらい出来上がっていたが“お蔵”に入れて、mazecを作ってきた」と思いを語った。
また、MetaMoJi Noteを開発する中で、ボイスレコーダで録音し、PCでメモを取る──といったように、ドキュメントと音声がいまだにバラバラに管理されていると感じたという。「1つの中に音声もそれ(ドキュメント)も入れてしまおう。いろんな便利な機能ができる。(スマートフォンは)カメラがあって動画も撮れる。ワープロに、動画が自由自在に貼り込める。手で書いたり、もっと自由なワープロ。その融合が新しいソフト」(浮川社長)。
なお、当時は20秒のムービーを考えていたといい、約5年の間に環境も変わってきた。「いろいろなサービスが世の中にあると思うが、私たちならではのことをやりたい。以前とは環境も違う。ぜひとも期待していただけたら」と語った。
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