MetaMoJiは11月13日、学校の授業を支援するアプリ「MetaMoJi Share for ClassRoom」を発表した。2015年1月から提供開始を予定している。
MetaMoJi Share for ClassRoomは、iOSやAndroidで定評のあるデジタルノートアプリ「MetaMoji Note」の編集機能と「MetaMoJi Share」のクラウドサーバ技術をベースにしたものだ。現在の対応OSは、iOSとWindows。Android版は検討中で、案件があれば3~4月頃に対応するという。
先生や生徒全員がリアルタイムで同時編集できる“デジタル模造紙”として使用できるほか、先生が生徒に問題を出し、その解答状況をリアルタイムで一覧することもできる。生徒の画面には「できました!」「わかりません」などのボタンがあり、先生はわからないとアラートを出した生徒の画面を見ながら、その子どもに応じた解き方のヒントを教えることも可能だ。
また、その場にいる生徒のみならず、遠隔地とも連携できるリモート協働学習機能もある。他校の生徒との協働学習にも利用できるほか、例えば、熱などの症状は治まっても一定の期間は学校に行けない学校感染症の場合に自宅から授業に参加するといったことも可能になる。
個別から班単位での協働学習、クラス全員、遠隔にも対応できるなど対応規模は幅広い。同時編集も、独自の差分更新技術によりネットワークの負荷を徹底的に軽減することで、リアルタイム更新を実現。現在は40人規模の同時編集でも問題なく行えるとしており、MetaMoJiでは週1回のミーティングを60人規模で行っているが「全く問題ない」と説明した。
なお、手書き日本語入力ソフトとして「学校向けmazec」を用意。「学年別漢字配当表」に合わせた文字認識フィルタにより、まだ習わない範囲の漢字は変換されないようにできる。さらに、生徒の漢字学習を妨げない「かな漢字変換をしない」モードも搭載する。通常のmazecではひらがなで書いて漢字に変換できるが、このモードでは変換されないため、きちんと漢字を書かなければならない。
MetaMoJi 代表取締役社長の浮川和宣氏は、ジャストシステムから独立して起業したころを振り返り、「まだIT=Windowsだったころにスタートした。アップルのスティーブジョブズ氏は、指に勝るスタイラスはないと言ったが、手で書けば認識する日本語入力“mazec”を作った。そして21世紀のこの時代に出す“未来のノート”を作っている。ノートがインターネットでつながると何ができるのかをディスカッションした」と開発の背景を語った。今後は「100人、2000人、1000人が同時に書けることが夢」と話す。
製品形態は、MetaMoJi クラウドサービスを利用したクライアント・ライセンスと、Windowsサーバを利用するオンプレミス製品の2種類がある。
MetaMoJi クラウドサービスを利用する場合、初期導入費は20万円。ほか、IDサービスとして、20ユーザーで年額2万4000円~(追加1ユーザーIDサービス:年額1200円)。
オンプレミス製品は、サーバーライセンス費が40万円。ほかID製品として20ユーザー6万円より(追加1ユーザーID 3000円)。ほか、保守(オプション)として年額10万円がかかる。詳細はウェブサイトに記載されている。
なお、利用時にはIDとパスワードに加え、カメラで専用のQRコードを読み取ってログインすることもできるようになっている。
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