アップルのT・クックCEO、LGBT反差別に関する法案の名称に?

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年12月05日 13時07分

 アラバマ州で議員が計画を発表している反差別に関する法案に、Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏にちなんだ名前が付けられる可能性があるのだろうか。Cook氏は先頃、自身が同性愛者であることを告白している。

 Patricia Todd下院議員(アラバマ州選出、民主党)は米国時間12月3日、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の教師や州職員に対する差別を禁ずるとする自身の法案に対し、Cook氏にちなんだ名前を付ける計画であることを明らかにした。The Huntsville Timesが最初に報じたこの発表の約1カ月前に、Cook氏は「Alabama Academy of Honor Award」を受賞しているが、同氏は受賞の際のスピーチで、LGBTのコミュニティを含むあらゆる市民に平等な権利を付与することに関して、アラバマ州が立ち遅れていると批判していた。

 Cook氏は、自身の性的指向について公に認め、世界で最も価値のある企業の1社を統括する地位を利用して、少数派への差別に対する関心を高めたいと述べた。「ゲイであることによって、少数派であるということが何を意味するかをより深く理解し、他の少数派に所属する人々が日々対処しなければならない課題をうかがい知ることができた」と、800ワードのエッセーの中で記している。

 Cook氏が10月下旬にゲイであると告白してから間もなく、Todd議員は報道関係者らを前に、2015年3月に開始するアラバマ州議会に提出予定の反差別に関するこの法案に対し、Cook氏にちなんだ名前をつけるつもりだと冗談交じりに語っていた。この発言が明らかになると、Appleの関係者が同議員に連絡を取り、そうした議論を呼ぶおそれのある法案にCook氏の名を冠することについて懸念を示したという。しかし、BuzzFeed上でその際のやりとりが報じられると、Appleは見解を正した。

 Appleは、この話を誤解によるものと表明した。

 Appleの広報担当者は声明で、「Todd下院議員が反差別に関する法案の名称をTim(Cook氏)にちなんだ名前にしたいと望んでいることを聞き、Timは光栄に思っている。その件について誤解があったなら、申し訳なく思う」と述べた。「われわれには、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の権利を長い間支持してきた歴史があり、どの州でも、すべての人々の職場における平等を尊重するよう望んでいる」(Appleの広報担当者)

 Cook氏はアラバマ州モービルの出身で、同州にあるオーバーン大学で生産工学分野の学士を取得している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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