UPDATE 「Firefox」のデフォルト検索エンジンが、米国でGoogleから米Yahooに変わることが決まった。これは、MozillaとYahooの双方にとって、非常に大きな変化だ。
Yahooの最高経営責任者(CEO)Marissa Mayer氏は米国時間11月19日、ブログの投稿で、「われわれはMozillaと5年間の提携契約を締結し、モバイル版とデスクトップ版のFirefoxで、Yahooがデフォルトの検索体験になることが決まった。私はこの提携を発表できることに興奮を覚えている。これはYahooにとって、5年間で最も重要な提携だ」と述べた。
デフォルト検索エンジンの変更は12月より米国のFirefoxユーザーに適用される予定で、その後、Yahooはその新しい「簡潔かつ現代的で没入的な検索体験」をすべてのYahoo検索ユーザーに提供する。今回の提携では、YahooがFirefoxユーザーの「Do Not Track」(追跡拒否)機能をサポートすることも決まった。つまり、Yahooは、広告目的で追跡されることを望まないユーザーの設定を尊重する。
膨大な数のユーザーが年間約1000億件の検索を実行するFirefoxは、Googleの収入源である検索トラフィックの主要な供給源だ。検索を実行すると、検索広告が表示されることがある。そして、Googleと分配する検索広告売上高の分け前がMozillaの主な資金源だ。これに関する統計データが入手可能な直近の年である2012年、検索売上高はMozillaの3億1100万ドルの売上高の大半を占めた。
ただし現在のGoogleには、「Google Chrome」がある。そして、同社はそのブラウザがもたらす検索広告売上高を自社以外の誰とも分配する必要がない。一方、Yahooは再度、かつてのようにウェブ検索で傑出した存在になるという野心を抱いている。
提携の条件は明かされなかった。ただ、Firefoxユーザーは今後もデフォルト検索エンジンを変更することができる。
初期の頃、検索ボックスをブラウザに直接組み込む取り組みをけん引したのはFirefoxだった。しかし、10年間にわたってトラフィックをGoogleに誘導した後、Mozillaは変革のときが訪れたと判断した。
「Googleは2004年以降、世界中でFirefox検索のデフォルトだった。われわれの契約は2014年に更新を迎えた。われわれはこの機会をとらえて、競争的戦略を見直し、さまざまな選択肢を模索した」(Mozilla)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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