ティム・クック氏の告白、米国のモバイル決済--松村太郎のAppleニュース一気読み

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 10月28日〜11月4日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

アップルのT・クックCEO、同性愛を告白--「ゲイであることを誇りに思う」
アップルのT・クックCEO、同性愛を告白--「ゲイであることを誇りに思う」

 個人的なことだが、iPhoneの発売前に日本へ出張した後、米国に戻ってから1カ月ずっと、iPhone 6 Plus(64Gバイト、スペースグレイのVerizonモデル)を手に入れられずにいた。単純な話で、在庫がなかったからだ。

 なかなかままならなかったiPhone 6 Plusの入手も、11月1日になったら状況が一変した。どの店舗でも、店頭受け取り可能な在庫が用意されている。もちろん、土日の2日間で在庫切れになった店舗はあったが、サンフランシスコ周辺あるいはシリコンバレーならば、少しドライブすればほぼどこででも手に入れられる状況に変わった。新調したiPhone 6 Plusを傍らに、先週のニュースを振り返っていきたい。

Tim Cook氏、同性愛者であることを告白

 先週のAppleに関するトップニュースは、Tim Cook CEOがBloomberg Businessweekに寄せたエッセイで、ゲイであることを告白し、「誇りに思う」とコメントしたことだった。米国ではマイノリティに対する活動がしばしば活発に行われ、日本でもパレードなどが行われるようになったが、この告白を好意的に受け止める向きが多い。

 同氏のコメントを引用していこう。

「ゲイであることを誇りに思う。ゲイであることは、神が私に与えてくれた最大の贈り物だと思っている」と、Cook氏はBloomberg Businessweekに掲載された800ワードのエッセイで述べた。「ゲイであることによって、少数派であるということが何を意味するかをより深く理解し、他の少数派に所属する人々が日々対処しなければならない課題をうかがい知ることができた。それによって私は、より共感できる人間になった」(Cook氏)

「私がゲイであることは、Appleでは多くの同僚が知っている。このことで、私に対する接し方が変わることはないようだ」(Cook氏)

「しかし私は、自分がどれだけ多くの他人の犠牲と引き換えに恩恵を受けてきたかを認識している。AppleのCEOがゲイであると聞いて、自分自身が何者であるかと思い悩む人が救われたり、孤独を感じる人が安らぎを感じたり、平等を主張する人々が活力を得たりできるのであれば、私自身のプライバシーと引き換えにする価値がある」(Cook氏)

アップルのT・クックCEO、同性愛を告白--「ゲイであることを誇りに思う」(10/31)

Apple Payで動き始めた米国のモバイル決済

 先週号でもお伝えした通り、10月20日のサービス開始から72時間で、100万件のカード登録があったAppleの新しいモバイル決済サービス「Apple Pay」。NFCを活用した決済サービス自体は既に米国にも存在していたが、Appleの参入によってトレンド化や、議論の活発化が進んだ格好となった。

 Apple Payの導入を見送ったり、ブロックしたりする動きも少なくない。ドラッグストアチェーンのCVSとRite AidはApple Payの取り扱いを中止したが、その背景にはCurrentCと呼ばれるモバイル決済サービスの導入がある。このサービスを主導するMCXは、これらの小売店に対して他の決済システムを排他的にするよう求めていないと説明している。

 また、米国でのみスタートとしたサービスだが、次にサービスが開始されるのは中国かもしれない。先週号でTim Cook氏らが中国を訪問した話題に触れたが、中国のアリババのジャック・マー会長が、Apple Payに関心を寄せているという。

 筆者もiPhone 6 Plusを手に入れてApple Payを試してみたが、確かにプラスティックのクレジットカードでの決済と比べるとその素早さが際立つ結果となった。日本でSuicaといった交通系電子マネーを日常的に使ってきたため大きな感動はなかったが、米国内では十分に有効な仕組みと言える。

アップル、NFCの用途拡大に向け協議か--キーレスエントリーなど(10/28)
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新製品レビューのまとめ

 iPhoneに続いて、iPadとOS X Yosemiteに関するファーストインプレッションやレビューが掲載されている。SamsungとLGのお膝元、韓国でもiPhone 6が発売となったが、自国のファブレットであるGALAXY Note 4よりも大きな予約数を獲得するなど、好調が続いている。

 iPad Air 2は薄さ、新しいディスプレイの美しさ、そしてA8Xの高性能が際立つ新モデルとしてスタートを切っており、小幅な変更に留まったiPad mini 3とは対照的だ。コスト計算も報じられており、わずかに利幅が小さくなったことがわかった。当面、タブレットの新しいスタンダードとしてさまざまな企業のベンチマークになるだろう。

 またOS X 10.10 Yosemiteのファーストインプレッションでは、デザインやインターフェース、iPhoneとの連携について触れられている。筆者が注目しているのはiPhoneとの連携だ。Handoffと呼ばれるiOSとOS Xの間で同一のアプリの作業を引き継げる機能や、iPhoneにかかってきた電話をMacで受けたり、MacのSafari上の電話番号へiPhoneの電話回線を使って発信したりする機能など、深い連携を実現している。

 iOS 8は、iOS 7よりもやや緩やかな普及速度が伝えられているが、Apple Store訪問のユーザーの半数がiOS 8を導入していることがわかった。Macとの連携などを実現するiOS 8の普及は、iPhoneやiPadの新たな強みとなるMacとの連携を体験できる人の数に直結するため、これまで以上に注視していきたいところだ。

アップル「OS X 10.10 Yosemite」の第一印象(前編)--デザイン一新、より便利に(10/28)
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その他

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