GoogleのモバイルOSである「Android」のエンジニアリングを担当する上級幹部が、主にPC向けに利用される「Chrome OS」のエンジニアリングも担当することになったと、事情に詳しい筋が明らかにした。
GoogleのAndroidエンジニアリング担当バイスプレジデントHiroshi Lockheimer氏は、Chromeのエンジニアリングを担当するLinus Upson氏の職務を引き継いだ。これを報じたThe Wall Street Journal(WSJ)によると、Upson氏はすでに担当を離れているという。WSJによると、Lockheimer氏はChrome OSのエンジニアリングを引き継ぐが、ウェブブラウザ「Chrome」、TVストリーミングスティック「Chromecast」、ノートPC「Chromebook」など、その他のChrome関連製品は担当しないという。
Googleの広報担当者はコメントしていない。
Androidは主にスマートフォンやタブレットといったモバイル機器で利用され、ChromeはPCで利用されてきたが、これら2つがますます密接に関連するようになっていることが今回の人事から分かる。Android部門とChrome部門は、2013年から両方のグループを率いてきたSundar Pichai氏が統括している。市場リサーチのIDCによると、Androidはすでに世界中で最も広く利用されているモバイルOSとなり、市場の80%以上を占めているという。2つのOSを統合できれば、モバイル機器とPCのそれぞれのユーザー向けに2つのプラットフォームでアプリケーションを制作しなければならない開発者の負担を軽減できる。
Androidの利用をスマートフォンやタブレットだけでなくさらに拡大させたいGoogleの思惑からすれば、今回の人事は理解できる。Googleは2014年6月に開催した年次開発者会議「Google I/O」において、スマートウォッチのようなウェアラブル機器からTVセットや車のダッシュボードまで、全てにおいてソフトウェアの力を手にする戦略を示していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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