「iCloud」アカウントからの著名人写真流出問題、弁護士が対グーグル訴訟を示唆

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 水書健司 福岡洋一 (ガリレオ)2014年10月03日 10時39分

UPDATE ロサンゼルスのLavely & Singerに所属する弁護士Martin Singer氏は、Googleを包括的に非難する書簡を同社に送り、Appleの「iCloud」アカウントから大量に流出した著名人の画像を「迅速かつ責任をもって削除」しなかったGoogleは、同氏の依頼人の考えでは「卑劣で非難に値する」と主張した。Singer氏は、iCloudのアカウントから画像を盗まれた「十数名の女性著名人、女優、モデル、アスリート」の代理人となっている。

 この書簡は、最高経営責任者(CEO)のLarry Page氏、会長のEric Schmidt氏を含めたGoogleの経営陣に宛てられたもので、Singer氏はさらに「Googleは、女性たちを犠牲にすることで大金を稼ぎ、利益を得ている」とし、「あなたたちの厚かましく非倫理的な行いの結果、Googleは重大な法的責任と、1億ドルを超えるであろう補償的および懲罰的損害賠償を科される可能性に直面している」と述べている。

 これに対してGoogleは、すでに責任ある対応を行っていると反論した。同社の広報担当者は、米CNETに次のように述べた。「われわれは要請があってから数時間以内に、何万点もの写真を削除し、何百ものアカウントを停止した。インターネットはさまざまな良い目的に利用されている。他人の私的な写真を盗み出す行為はそこに含まれない」

 2014年9月、画像掲示板「4chan」に著名人のヌード写真数点が投稿された。これらの画像は、女優のJennifer Lawrenceさん、モデルのKate Uptonさん、シンガーソングライターで女優でもあるAriana Grandeさんらの所有するiCloudアカウントから流出したものと見られている。問題の画像はインターネット上で急速に拡散し、検索エンジンやソーシャルメディアで閲覧できるようになっていた。

 Googleを含めた主要ウェブサイトの大部分は、これらの画像をサイトから削除する対応を行った。しかし、流出の被害にあった著名人の代理人を務めるSinger氏は、Googleの対応は迅速ではなかったと主張している。

 Googleに送った書簡の中でSinger氏は、削除依頼の通知を4週間前にGoogleへ送付したにもかかわらず、問題のヌード写真はいまだにGoogleからアクセスでき、同社の他のサービス「YouTube」や「Blogspot」でも同様だと述べた。

 Googleによると、ヌードやプライバシー侵害といった利用者ポリシーに違反する写真は、YouTube、Blogspot、「Google+」からも削除しているという。また同社は、こうした問題への対応に何週間もかかることはなく、通常は数時間以内であるとした。

 Singer氏がGoogleへ送った書簡は、現時点では「威嚇射撃」にすぎないようだ。ただ、同氏は被害にあった著名人たちがGoogleを訴える可能性も残している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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