Intelは、同社の次世代プロセッサ「Intel Skylake」をコンピュータのベースとすることで、給電や周辺機器用のケーブルが排除されることを望んでいる。Skylakeは、2015年末までにさまざまなシステムに搭載される見込みだ。
Intelは、メーカー向けにリファレンスデザインを作成することにより、同プロセッサをベースとするコンピュータ設計を披露した。2-in-1コンピュータとPCを対象としたSkylakeベースのリファレンスデザインでは、一連のワイヤレス技術が活用されるという。IntelのPC Client Groupゼネラルマネージャーを務めるKirk Skaugen氏が、サンフランシスコで開催のIntel Developer Forum(IDF)で述べた。
このマシンは、給電用ボードの放射範囲内に置くことでワイヤレス充電が可能になる。ボードはテーブルの裏面に取り付けが可能だ。ワイヤレス充電規格「Rezence」に準拠する予定だ。
デバイスによるワイヤレス充電のサポートについて、Skaugen氏は、「あらゆる大手PCベンダー」が上記の(Rezence)規格に参加していると述べ、Acer、ASUS、Dell、Lenovoに言及した。Skaugen氏によると、ワイヤレス充電式のスマートフォンカバーは2015年第1四半期から発売され、タブレット向けのワイヤレス充電式アドオンが同じ年の前半に発売される予定だという。
コンピュータから大型画面への無線接続を実現するため、Skylakeリファレンスマシンには「WiDi」が採用される予定だ。WiDiは、ビデオとオーディオをMiracast規格に対応するディスプレイにストリーミングするためのIntelの技術。WiDiは、無線接続を5秒以内に確立することに加え、オーディオとビデオの同期を維持することが可能になっている。
Skaugen氏は、Intelの統合グラフィックス「Iris」を内蔵したASUS製ウルトラブックを使ったデモで、WiDiによってLG製の4K解像度テレビ側に映像がスムーズにストリーミングされる様子を披露した。4Kは、現在の1080p HD画面の4倍の解像度を持つ。このLG製ディスプレイは、2015年にリリースされる予定だ。
IntelはActiontecと提携し、ディスプレイのHDMIポートにフィットする小型のWiDiアダプタの作成に取り組んでいる。アダプタの価格は40ドル未満になる予定だ。
マウスやキーボードなどの周辺機器へのドッキングには、ワイヤレスデータストリーミング規格「WiGig」がSkylake搭載マシンに採用される予定だ。Intelが開発中のバージョンでは、802.11n Wi-Fiの約10倍の速さでデータを転送することができる。
完全にワイヤレスなSkylakeベースのリファレンスシステムは、LTEを統合し、Intelの3Dカメラ「RealSense」を搭載して、2015年第1四半期より、メーカーおよび開発者向けにリリースされる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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