General Motors(GM)は米国時間9月7日、ハンズフリーの自動運転システムやWi-Fiによる車両間(V2V)通信システムを搭載した「Cadillac」モデルを2年後に発表する計画であることを明かした。V2V通信システムは、同様のシステムを搭載する車両と交通情報をやり取りすることを可能にする。
GMの「Super Cruise」半自動運転テクノロジを搭載する自動車は、適切な設備が施された特定のフリーウェイの車線内を自動的に走行し、交通渋滞の中であろうと、ハイウェイ上の長距離走行であろうと、状況に応じて必要なハンドル操作と速度調整を行う。2012年に発表された同テクノロジは、2016年に発売のハイエンドCadillacの2017年モデルに初搭載され、最終的にほかのGMブランドにも拡大される予定だ。最高経営責任者(CEO)であるMary Barra氏が2014年9月7日、デトロイトで開催された高度道路交通システム(ITS)世界会議でのスピーチで明かした。
Barra氏はスピーチの中で、「Super Cruiseでは、カリフォルニア州のサンタモニカフリーウェイのような道路で交通渋滞アラートが発せられたとき、運転手は自動車に運転を任せて、手も足も使わずに酷い交通渋滞の中を通り抜けることができる。カリフォルニア州バーストーからラスベガスに通じる高速道路を運転中にSuper Cruiseを使いたくなったら、ハンドルとペダルから手と足を離して、自動車に運転を任せることができる」と述べた。
しかし、Googleがテストしている無人自動車と異なり、GMのシステムでは、運転手が常に注意し、いつでも自動車の制御を再開できる状態にいることが必要だ。
さらに、Barra氏によると、GMは2017年モデルの「Cadillac CTS」セダンにV2V通信システムを搭載し、運転手が衝突事故を回避するのを助けたり、交通渋滞を緩和したりできるようにする予定だという。V2V通信システムは、ノートPCや携帯電話が使用する802.11無線ネットワーク規格の変種を使用し、自動車同士を接続する。自動車間で、位置や速度に関する情報を1秒当たり10回共有することが可能だ。それによって、例えば、前を走る自動車が急停止しようとしたときに、後ろの自動車は高い確率でそれを検出できる。
米国政府は自動車間の無線通信を実現することを優先事項にしている。同テクノロジによって、事故件数を減らし、ひいては燃料消費の軽減と移動の高速化を可能にすると考えているからだ。
GMはSuper Cruiseが搭載されるモデルの名称を公表しなかった。また、同システムを搭載することで、Cadillacの価格がどれだけ高くなるのかも明かしていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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