「最先端のスマートフォンに求められるものがすべて揃っている」「最高のオールラウンドプレーヤーだ」。ソニーの素晴らしいフラッグシップモデル「Xperia Z2」について、筆者は4月の米国発売時にこう書いている。だが、同社はそのレベルでは飽き足らなかったと見え、それからわずか半年でZ2に代わる新しいフラッグシップ「Xperia Z3」を発表した。
半年というのは、スマートフォンシリーズのトップモデルを入れ替える間隔としては驚くほど短いかもしれない。その点についてはまったく同感だ。スマートフォンの技術は、このような短期間で飛躍的に進歩するものではないため、Xperia Z3が全面刷新ではなく、むしろ先行機種の進化版となるのは当然のことだろう。
デザインの傾向は大部分がZ2を踏襲しているが、ハードウェア上の変更がいくつか加えられている。プロセッサは2.5GHzクアッドコアチップに強化され、2日間は十分にもつとされるバッテリを備え、さらにカメラも進化しているようだ。
ソニーは、Z3が「世界で」店頭に並ぶのは10月からだとしているが、具体的にどの国で発売されるかは明らかにされていない。これまでは、英国が最初に発売される国の1つで、アジアがそのすぐ後に続いていたが、発売時期と、ソニーが設定する端末価格については、もう少し様子を見るしかない。
Z3は、米国ではT-Mobileから提供される予定だ。同キャリアは、オンラインと実店舗で「2014年秋」に発売するとしている。英国では、Z3とその小型版である「Xperia Z3 Compact」の提供を、Vodafoneが他社に先駆けて発表した。
Xperia Z3は、デザインの多くを先行機種のZ2から引き継いでおり、シリーズとしての共通点を見つけるのは難しくない。いずれも前面と背面にガラスを採用し、側面がアルミニウムフレームで覆われている。カメラと突き出た電源ボタンの位置は変わらず、背面に「SONY」と「XPERIA」の控え目なロゴがある点も同じだ。
ただし、注目すべき変更点もいくつかある。まず、画面サイズは5.2インチと変わっていないが、物理的にわずかに狭く、スリムになった。これは、ベゼルを狭くすることによって実現されている。Z2はベゼルが広いために画面が押し込められたような感じがあったので、筆者は安心した。メタルフレームには丸みが付けられ、角の部分はナイロン製のキャップに変更されている。ソニーによれば、携帯電話を落とすと角から落ちることが多いので、そのための対策であるという。
すばらしい完成度はこれまでどおりで、手に持ったときの感触には全体的に高級感がある。カラーバリエーションは、今までどおりのホワイトとブラックのほか、カッパーとシルバーグリーンが追加される。新しいカラーはどちらも美しいと思う。明るいが落ち着いた色合いで、このシリーズの成熟したセンスは健在だ。
前モデルと同様、Z3は最大1.5mの水深に30分まで耐える防水性を備える。パブのテーブルでこぼれた飲み物がかかってしまっても大丈夫というだけではなく、シャワー中に安全にNetflixを見ることもでき(この良さはやってみないとわからない)、休暇には水中で写真を撮ることもできる。もちろんスクリーンが濡れるとタッチ操作は効かないが、専用のカメラシャッターボタンを使えば、水の中でも撮影が可能だ。
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