「衝動買いで終わらない」--グーグル「Chromecast」発表から1年、開発責任者に聞く - (page 2)

Joan E. Solsman (CNET News) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2014年08月14日 07時30分

——Chromecastの発表後に大きな需要が巻き起こりましたが、この製品がどういった反響を呼ぶのか事前に予想できていましたか?

 発表当日の話をしますと、発表を終えた後、全員でお祝いのランチを食べに行ったのを覚えています。その時点でもう、Amazonから在庫が無くなってしまったので追加発注したいとの話を聞かされました。発表した時から、「なんてこったい、増産しなければ」という状態になるまで、そんなに時間はかからなかったというわけです。需要はわれわれが考えていた、あるいはAmazonが考えていた、あるいはBest Buyが考えていたよりもずっと大きかったのです。このため、お祝いムードは極めて短いものになりました。われわれはその時、サンフランシスコのドッグパッチ(ダウンタウンの南に隣接する地域)にいました。祝賀会はドッグパッチの近所のとあるメキシコ料理店で行ったのですが、よく覚えていません--テキーラショットを飲んだ記憶はあるのですが、覚えているのはそれだけです。

——そうですね、テキーラショットが入るとたいていはそうなりますね。

 レストランはわれわれの貸し切り状態で、チームメンバーのうち、選ばれた30人のメンバーがそこにいました。残りの人たちはここ(カリフォルニア州マウンテンビューにあるGoogle本社)で祝杯をあげていました。

——最高の滑り出し、発表時の華々しさの後に来た、Chromecastの第2ステージについて聞かせてください。

 製品を発表した際、われわれはこれが新しい時代の幕開けになるとずっと考えていました。最初は4つのアプリでしたが、われわれの目標はスマートフォンやタブレット、ノートPCのあらゆるアプリにこのモデルの簡潔さをもたらすというものでした。コンテンツパートナーを増やすという側面においてわれわれは素晴らしい結果を残し、数週間ごと、あるいは毎月、Chromecastのサポートアプリを増やしていくことができました。

 2つ目の側面は、Googleのような企業にとって重要なのですが、われわれはグローバルでなければならないというものです。最初の四半期を皮切りに、現在では20カ国で発売されています。私がハッピーに感じているのは、米国と同様の成功が繰り返されているところです。日本でも人気を博していました。

 3つ目の側面は、今までできなかったことを可能にするこのマルチスクリーンエクスペリエンスをどのように活用していくのかというものです。「Google I/O」(同社の開発者向け年次カンファレンス)の場で、われわれはこういったイニシアティブのいくつかを発表しました。例を挙げると、モバイル機器上のすべてのコンテンツをテレビに簡単に表示できるようにするための「Android Mirroring」を発表しました。また、「Backdrop」という機能もあります。これはテレビに表示させる画像をカスタマイズでき、ユーザーがスマートフォンを使ってその画像についての情報を得られるようにもしたらどうなるだろうかというものです。さらに、例えば友人が訪ねて来た際に、Wi-Fi接続パスワードを教えなくても、その友人のモバイル機器から簡単にキャストできるようにもしたかったのです。

 今後もこれら3つの側面に力を入れていく予定です。この他にもGoogle I/Oで発表していない話がいくつかあります。

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