グーグルのストリーミング用端末「Chromecast(クロームキャスト)」が5月28日、ついに日本で発売された。“Googleのコンテンツを大きな画面のテレビで楽しむ”という触れ込みでChromecastが話題になっているが、その表現はChromecastのことを正しく表現していないように思える。
Chromecast単体では何もできないからだ。Android/iOS搭載スマートフォン向けのインテリジェントなサブディスプレイアダプタと捉えたほうがわかりやすい。
実際の使い方は、(1)スマートフォンでコンテンツを選択、(2)画面上にあるChromecastのアイコンをタップ、(3)認識しているChromecastを選ぶ、(4)Chromecastが繋がってるテレビから再生が始まる──という手順だ。Chromecastから操作をすることはない。
既存の「Miracast(ミラキャスト)」のような純粋なサブディスプレイアダプタとは異なるのは、コンテンツの再生が始まったら、Chromecastが直接ネットから映像のデータを受信し動画再生する点だ。再生を指示したスマートフォンで、メールの操作やゲームなど別のことをしていても、さらにはテレビをつけたまま外出してしまってもそのまま再生を継続できる。
ちなみに既存のMiracastはあくまで映像のミラーリングなので、スマートフォンで別のことを始めたり、スマートフォンが別の場所に移動したり電源が切れた場合は再生が止まってしまう。これもChromecastとは大きく異っている。
また、Googleのコンテンツに留まらない点もChromecastの特徴だ。最初に対応したドコモの「dビデオ」はドコモのサービスで、直接Googleアカウントとひも付くものではない。
dビデオのアプリはChromecast対応に更新されており、dビデオのアプリと同じネットワーク内でChromecastを認識すると、Chromecastのアイコンが登場。タッチすると切り替わってテレビ側でdビデオのコンテンツを再生できる。近日中にauの「ビデオパス」が対応する予定で、今後、アプリの対応次第でさらにChromecastを活用できるようになるだろう。
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